otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

青空ではなかったけれど、

otobokecat2006-10-03

 日曜からはじまった恒例の『早稲田青空古本祭り』へ行って来た。文庫コーナーにはテントもないし、できるだけ身軽でいきたいので、折りたたみの傘が入用なときは避けたかった。カレンダーを見ると今日はなかんずくいい。家のことを午前中に済ませて、いざ出陣。帰りのことを考えて駅までは自転車で行った。
 東西線一本で、「早稲田」まで行けるのは嬉しい。平日の午後の早稲田は、学生さんやら、先生らしき方やら、下校中の高校生やらで歩道が混雑している。歩道はあきらかに学生の町。(歩くペースが遅いので、丸の内あたりとは大違い。)
 穴八幡宮までは地下鉄駅からすぐだ。階段下の文庫コーナーへまずいく。今日は曇りなので、まぶしくなくてちょうどいい。人出も各テーブルに一人ぐらいで、見る側としては完璧な混み具合。やる側なら、もっと混んで欲しいだろうけど。平日は快適だ。列を作らなくていいのがいい。文庫だけひとまず会計。早速、古書店街一割引の券を貰う。(今年はオレンジ色)
 石段を登り、本殿まえのテントへ。こちらも人にぶつからない程度の人出なり。
やがてあっという間に抜いた本が10冊以上になって、手がふさがり、だんだん移動もしづらくなってきたので、ひとまずレジに預かってもらう。空いているからコソ頼める。ちょうど「古書現世」のテントにいたときに、向井透史さんが棚のチェックに来たので、挨拶!実は早稲田古書店街の数ある古書店の中で、店のかたと口をきいたことがあるのは「古書現世」の向井さんとノラだけなのだ。向井さんはまだお若いが、(勝手に)われわれの二人目の師匠に任命してしまってある。とかくおじさんが主流の古本業界にあって、筆も立つ彼の存在は大きい。

 残念ながら、何を買ったかは、持ち帰ってないので書けない。先に買った文庫本とあわせて、信州まで直行便で送ってもらうことにしたので。お陰で、手ぶらで古書店街に向かうことができた。あっちへふらふら…こっちへふらふら。ほとんどの店が女将さんが店番していた。店主は祭りの方へ行っているのだ。「高田馬場」に着くころには、かばんはずっしり重くなっていた。どうも一割引に弱い。
帰りは「三鷹」行きが来るまで、二台電車を見送り、三度目の正直で「西荻」まで帰って来たらもう真っ暗。自転車を止めておいてよかった。クサマツムシのリンリンうるさく鳴く中(エンマコオロギのほうがいいのになあ・・・と思いつつ)帰宅、戦利品を磨く。

古書店街で買った本など

荒俣宏/編著 『昆虫の劇場』リブロポート 1991
中沢新一 『チベットモーツァルトせりか書房 1994
中沢新一 『蜜の流れる博士』せりか書房 1989
遠藤紀勝 『ヨーロッパの祭』ユニコンカラー双書 昭和52
福永武彦 『内的独白』河出書房新社 昭和54
白洲正子 『草づくし』とんぼの本 1991
小原昭二 『鎌倉街道上道』けやき出版 平成3
安野光雅 『ABCの本』福音館書店 2002
メアリー・ノートン 『川をくだる小人たち』岩波書店 1980
新美敬子写真集 『旅猫講談社 1994

ふとブログ散歩をしてみると、向井さんのブログに書かれてしまった!彼はこうやってしがない本屋にも気配りすることも忘れない。