otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

ケヤキはなんて。

 自宅のアパートのすぐ近くに、それは立派なケヤキの大木がある。杉並区は、阿佐ヶ谷駅から区役所までの中杉通りケヤキ並木だし、善福寺緑地にもケヤキは沢山みられるけれど、この大木はなかでも立派な方だ。その樹形の美しさは、刈り込みも何もしない天然の形で、よくもまあこんなに綺麗なカーブが空に描けるものだと思ってしまう。このケヤキは、このあたりの住宅街には珍しく、飯場が下にあるが、かえって個人宅ではないのが幸いして、ここの敷地が広く、しかも善福寺川に下っていく台地の端にあるので、まったく太陽の光線をさえぎるものがないため、何にも制限されずに、すくすく大きくなり、それは堂々とゆったり枝を天に広げてたっている。
 大木に似合わず葉の一枚一枚は4cmぐらいと小さく、茶褐色に紅葉して、数枚ついた状態で、追羽根のようにくるくる回転しながら、落葉する。今まさに落葉の真っ只中で、辺りの道路にはケヤキの落ち葉が積もっている。我が家のベランダにも、いくつも舞い降りている。プランターの植木の陰にちょこっと隠れていたりする。 
 掃除は確かに大変だが、私はこのケヤキの落ち葉の積もる道をかさかささせて歩いたり、自転車で蹴散らしながら走るのが大好き。また、全て落葉し綺麗な枝だけになってから、初冬の群青の夕方の空にみせるシルエットも、またいい。
 ケヤキはなんて美しい木なんだろう。
 なんとこのケヤキにも、今のまま地球温暖化が進めば、やがて枯れ行く危機が迫っているのだ。なんとかせねば。