otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

置いてきぼりを食った村から

otobokecat2009-04-14

■店の前の植栽した木の開花第一号:ヒュウガミズキ→
どうやら東北まで桜が開花しているらしい・・・ここは通過されてしまったなぁと、少々愚痴りながら雨の音を聞いている。そろそろ一雨欲しいと思っていたので、雨空は大歓迎。この雨は芽吹いてきた木々や草花には恵の雨となるにちがいない。今年は都会の桜も風雨に痛めつけられず、久々に多くの人を堪能させたようだ。
昨日は日帰りで市場に出かけてきた。峠あたりはキブシが咲きはじめていた。下りるとすぐ花街道は始まっていた。先週から僅か7日しかたっていないというのに、路傍の花の顔ぶれは随分と変っていた。横川の見事な梅林や、東松山あたりの高速道の土手の滝のような連翹はすでに消えていた。今回は上信越道辛夷の白さが際立っていた。桃色の花に比べて、特に辛夷は花びらも大きく厚いこともあって神々しい感じがある。それと浅い緑の占める割合が先週に比べて俄然増えていたのが印象的だった。葉桜もまた良かった。東京に入るとハナミズキの花が天に向かって開きかけていた。春爛漫!
それにしても「暖かい」を通り越して暑い位。午前中からすでにフロントガラスから差し込む日差しを「暑い」と感じ、高速で窓を開けるわけにも行かず、気が進まなかったがエアコンのスイッチを入れてしまった。
道中、窓外の花と若緑の見物に気を取られていたが、後から考えると、道路端の街路樹の存在は温暖化にはなくてはならぬものなのに、肝心の新座より都心には木が極端に少ない。地上がアスファルトとコンクリートに覆い尽くされているので、日光に熱されて蓄熱し更に気温は上昇する。木を植えれば、木の葉が太陽エネルギーを使ってくれて、太陽光線のエネルギーが減り、影も作ってくれるし、視覚的にも生態系にもいいこと尽くめなのだが…。四月からこんなに暑くて大丈夫だろうか?
市場は荷物が少なめのせいか、値段は若干高めであった様に思う。気合を入れて取りに行く山も少なかった。ダメモトと気が緩んで入札するとこういうときは取れない。予想通りあまり取れなかった。
途中、お弁当を買ってきて8階に上がって休憩室で一休みする。ここで組合員さんは思い思いに休憩している。テレビを見ている人、ソファーで仮眠する人、碁を打つ人、目録やイベントの打ち合わせをする人、テラスに出て陽だまりで煙草を一服する人など様々だ。地方から車で荷物を積んできて出品して、入札して、改札結果をまた積んで帰る場合(=つまり我々のような)、ここで一休み出来るのは結構助かる。
今日は荷も少なめだったので、なんとなく市場の雰囲気にも余裕がある。経営員さんが開札する間あたりで待っているのだが、こういう日の組合員同士の会話はどことなくゆったりしている。我々のような新参者にとっては、先輩方との会話はいい勉強になる。この日はT堂さんのリフトの付いたトラックについて話題が盛りがった。リフトでカートごと運び上げるのは見ていてとてもカッコイイのだが、毎年の車検など、このトラックを維持するのはかなりお金がかかるとのことだった。T堂さんの取引の大きさといい、トラックといい個人商店にはとてもまねが出来ないけれど。今は相棒が怪我されて独りで遠路きておられる由、ご苦労も多いことだろう。
夕方落札した荷物を積んで、ボリュームが少なかったのでいつもより早めに引き上げる。小布施で使えそうな束が少しだけ手に入った。
私は花粉症の薬が効いていたらしく、途中気を失ったように助手席で寝込んだ(らしい…)。真っ暗な追分に戻ってきたが、まだ八時前だった。ドライバー殿、済みません。