otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

衣替え

何時だって静かな追分宿なのですが、とりわけ火曜は眠った村となるのです。日帰り東京市場の旅から戻り、昨日は発送もあったし、市場で買えた本の事故チェックがあったものの、12時間外出で体力を使い果たしており、静かな村で気分的には静養モードの一日となりました。昨日は追分駅近くにある「木漏れ陽の里」のお風呂に出かけてみました。この浴場のお湯は小諸から週に二回、温泉水を運んできているのです。閉館日翌日の火曜日に行くのが良いという地元の人の勧めでもって出かけてきましたが、確かにお湯はきれいで空いていてなかなか気持ちよかったです。
この施設は町の健康増進施設ということで最近作られたもので、体育室や集会場、町の役所の一部もあります。信濃追分駅のホームから連絡通路もありますが、そのしなの鉄道が一時間に一本の電車だし、町内循環バスもかなりまばらな運転状況であり、利用したくてもアクセスが不十分です。せめて追分宿との間のピストン輸送などがあれば良いのになと思います。何しろ畑の中にぽつんと立っているのです。
しなの鉄道の南側からは、浅間山が良く見えました。追分宿は山に近過ぎてむしろ山は見えず、南に下がった方がよく見えます。この日は珍しく噴煙が真上に上がっていました。たいていは東にたなびいています。北にたなびくと南麓からは見えませんが、北風で手前に吹き降りていることもあります。西にたなびくことは滅多になく、真上に高く上がることは噴火のときぐらいです。それにしては煙が薄かったですが。そういえば、日曜日の雨のときにあたりに硫黄の匂いが漂っていました。風向きと雨により空気が低く降りてきているのかなと思いましたが、案外活動が活発になってきているのかもしれません。こういう素人観察もたまに当たることがあるので、書いておくことにしましょう。
  
今日も引き続き、仕入れた本のチェック作業。今回の仕入れは嬉しいことに◎でした!今夕、先に店を出て山荘に歩いて戻って行くときに、諏訪神社の脇に一面オドリコソウが咲いているのを見つけました。先週からちらほら咲いていたのですが、ここまで一面に咲くとは思っていませんでした。ここはつい最近までムラサキケマンが群生していたところです。ムラサキケマンの花は終わり、今は種をつけていました。このムラサキケマンの種が触るとびっくりするほど勢いよくビンとはじけて、中の種が飛び散ります。群生するわけです。
 
ムラサキケマンは追分の雰囲気に似つかわしい花だと思うと以前書きましたが、このオドリコソウも追分には合っていると思います。今年は気のせいか例年以上に良く咲いているような。色味は決して派手ではないのですが、草叢に腰をかがめて視線をさげてみると、白い花が緑の葉の下に何段も輪状について、こういう薄曇の日に見るとぷっくりとした白い花はぼんぼりのようで、妖艶な雰囲気さえかもし出しています。
草叢は衣替えしたのですが、明日の気温はなんと最高気温が13度という低さで、またストーブに火を入れてしまいそうで、人間は当分半袖には縁がなさそうです。まだタートルネックを着ているなんて信じられないでしょうね。今日大町あたりでは雹が降り、結実したばかりの果実に損害が出てしまったとの事。困りましたね。
昨日までは鳴いていたハルゼミも今日はミンとも言わず、向こう数日は天気もぐずつきそうで、気の毒にハルゼミも震えそうです。張り切って出てこなければ良かったなと後悔しているかもしれません。あなどれない高原の皐月の気温です。