otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

氷の星〜水の星

まだまだ白い追分ですが、オリンピックに見入っているうちに、二月はどんどん逃げていきます。今年はサッカーのワールドカップもあるし、高速年となることは間違いないようです。ショートトラックのラジオを聴いているので尚のことそう感じます。
日頃あまり秒針にはかかわりのない生活をしていますが、オリンピックを見ていると「1秒」の重みを感じます。スピードスケートのような競技はまさしく瞬間の争いですが、昨日見ていたスキーのスーパー大回転なども、山を上から滑り降りてきても、最後は一秒に満たない時間の争いとなるのですから、勝つと敗れるの境目は限りなく近く、神のみぞ知るという感じです。はぁ。

ローカルテレビで、この冬は諏訪湖御神渡りが見られず、そのことを神様に報告する神事が行われたとのことです。明治時代からの統計と比べると、平成はまだ22年なのに16回見られなかったということで、見られない割合は圧倒的に高いということで、つまり温暖化が進んでいることを示唆しています。こういう現象を全国ニュースでもどんどん取り上げていくべきなのではないでしょうか?
手元に児童書の「科学のアルバム 氷の世界」(東海林明雄著 あかね書房)がありますが、この本のはじめにあるフレーズを引用します。

 地球は、豊富な水につつまれた水の星です。陸上にある水の八十パーセントは氷です。
 北国の人びとは、冬の間、氷とともに生活します。この身近な氷も、よく観察するとふしぎに満ちています。
 氷は、冷たく白い、ただのかたまりではなく、生き物のように、たえず変化しています。

この科学のアルバム「氷の世界」はわずか53ページの児童向けの本ですが、さまざまなことをわかりやすく教えてくれます。ひとつの円グラフを見て衝撃を受けました。地球上の真水を100と考えた時に、陸上の水:湖の水や、川の水、霧や雲、空気中の水蒸気などすべてあわせても1パーセントにしかならないとうことです。地下水が22%で、つまり水の状態のものは合わせて23%で、残りの77%が「氷」です。そのうちの69%が南極大陸の氷、7%がグリーンランドの氷。温暖化が進んで南極大陸の氷が融けていくとどうなるか…、南極大陸の氷が全部融けてしまったら?海面の水位が60m上昇するということもこの本には書いてあります。やはり待ったなしに考えていかなくてはならない問題であることは間違いありません。