otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

台風の置き土産

どうやら海水の温度が高いということが、日本各地に思わぬ災害を引き起こすことになっているらしく、そのせいで竜巻や大水に襲われた地域の方々におかれては、心よりお見舞い申し上げます。
数年前のすさまじい台風を経験したものとしては、この悔しさ、運が悪いことへのがっかりさは、当事者にしかわからないことは、身を以て体感しました、心中お察しいたします。

追分に関しては、台風が秋の連休の一つをもぎ取っていきましたが、幸い災害というほどのことはなく、道に小枝が散らばった程度。翌日からはやたらに澄んだ空気にすっぽりと覆われて、お蔭様でさわやかな日々を過ごしています。中秋の名月もばっちりと拝めました。
そして、二度目の連休に入りました。一日めの今日は、一進、710をはじめ、すべての部屋がオープンして、秋晴れの下で人の出入りの絶えない佳い空間が終日続きました。
それと、油や内では3つのワークショップ:遊学座が開催されて、写真を撮る人あり、木を無心に削る人あり、筆に墨を含ませ和紙に挑む人もありと、まさに実りの秋でした。今年から遊学座を計画したものの、なかなか活性しなかったこの夏ですが、今日こそ最もうまいこといった感じです。
秋という、暑くも寒くもないこの季節が、それを実現させてくれたということでしょうか?

各ギャラリーを訪ねて、アーティストとの交流を楽しんでいる方々も多く見受けられました。きまぐれ古本市で沢山本を買われる方もおられます。文化磁場らしい気配がそこここに漂って、帳場にいた私はこの上ない幸せな気持ちでした。
明日もこの感じが続いてくれるとよいと思います。温かい珈琲もおいしい季節となりましたし。
見上げるとツリバナの赤い実がはじけそうです。地面には青いどんぐりや、はじけ損ねた青いちび栗が、転がっています。空はまっ青、雲は白く、ススキの穂も秋の陽に輝き、透き通った空気は時に涼しく、時にほっと温かく、まさしく追分日和です。