otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

静かに踏み出す

3月31日の騒動は、まだ若干尾を引いているようです。メール便東京行きの速達が、まだ翌日配達の確証がないとのことです。量販店や、スーパーマーケットは気のせいか空いています。

今日はどうということのない平日ですが、当店にとっては冬眠から覚め、この春初めての木曜日営業でした。店を閉めていても午後はほとんど店内で仕事をしていたのですけれど、やはり時計を気にしながら活動するのとしないのでは、ちょっと違います。追分宿は相変わらず人の気配はあまりないのですが、ささくらさんの暖簾が出る頃には、一台二台と車が駐車場に入っていきます。その帰りに向かいの当店ものぞいて行こうかということで、おこぼれにあずかるわけでして。
今日も売り上げはちゃんとありました。そして、ささくらさんが昼休みに入ったあとは、当店もまた静かになります。「ささくらながれ」と呼んでいます。
昨年夏からはここに、「堀記念館流れ」も加わりましたが、さすがにそろそろ下火でしょうか。

今年は、立原道造生誕100年ということで、高原文庫では立原道造展が行われるようです。本郷の立原道造記念館のない今となっては、近藤富枝さんがおっしゃるように、追分村そのものが立原ワールドそのもの。残念ながら、もはやそうとも言えなくなりつつありますが、でもまだまだここには空があり、雲は流れ、山は微動だにしません。追分そのものが道造の文学碑だと近藤富枝さんは『信濃追分文学譜』に書いています。

雪に押しつぶされた枯葉の合間からふきのとうが現れましたよ。灰褐色の荒涼とした地表に日一日と緑味が差し、こうやってふきのとうが突然顔を出すのを見るにつけても、天然力の力強さには驚かされます。もう止められない勢いがあります。

油や開館まで3週間。
急げ!パンフレットの構成にスタッフ一丸となっています。
3年目の今年のパンフはちょっと凄いです、乞うご期待。