otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

坂を下っていく十月

日一日と緑が視界から減っています。朝カーテンを開けるのが怖いくらいです。
数日特に寒い朝があったので、葉先の黄葉が進んで、ツタウルシなども妙に鮮やか。赤い実の下がるツリバナは落葉しました。落葉の一番乗りはツリバナです。晩生だった庭の栗の落果も始まりました。
一目散に冬に向かって秋は加速します。そのさなかにイベント。なんだか慌ただしい気分が倍増です。
東京の雑司ヶ谷の雑貨店「旅猫さん」とのやりとりでも、お互い年末まで体に気を付けて、みたいな感じです。秋は特に本・アート・味覚などイベントの多い時期です。

今週末(10/4・5)は北軽井沢でブックニックがあります。追分コロニーも今回はじめて参加します。トークイベントなどがあって楽しみです。
BOOK-NiCKっていいネーミングですよね。
  http://book-nick.mugikoya.com/
http://book-nick.mugikoya.com/2014/wp-content/themes/book-nick2014/images/img_slide01.jpg


芹沢銈介 文様図譜 (コロナ・ブックス)

芹沢銈介 文様図譜 (コロナ・ブックス)

杉浦非水のデザイン

杉浦非水のデザイン

御嶽山の噴火より日が経ちました。今まで一言も触れなったのには様々な理由がありますが、たくさんの犠牲者の方、その関係者の方々のお気持ちを察するに余りあり、安易な言葉を発することは到底できません。同じ活火山のふもとに住んでいるものとして、一言だけ山について話します。
山が見えても見えなくても、山の存在を意識しないことはありませんが、私は一度も登ろうとは思ったことはありません。単に怠け者ということでもありますが、おそらくやはり山は私には畏敬の存在であるためです。下から仰ぎ見ることで、十分満足しています。
警戒レベルは同じくレベル1ですし、標高は御嶽山より500m低い浅間山ですが、ふもとに点在する温泉をみても、一見穏やかな山様ながら、やはり地下で活動しているのは間違いなく、噴煙が多いと言えば警戒し、少なくてもまた大丈夫かと疑って、一喜一憂しています。
北側の天明の大噴火による鬼押し出しの岩原が有名ですが、それ以前の天仁の大噴火では、追分泥流が佐久まで流れ、このあたり(南麓)は完全に埋まったとされています。その時の噴火の石には、地面を掘ればすぐにぶち当たります。
かつては夏にしか滞在したことはありませんが、それでも噴火に遭遇したことがあります。黒い雲がむくむく吹き上がり、ゴルフボール大の石が飛んできたこともありました。たぶん昭和40年代。
火山ガスがくぼみに溜まり、死人が出たこともありました。
7年前あたりは、挽夏で窓が開いている時期に、噴火の爆風でカーテンが大きく動いたことがありました。近いところでは、3,4年前だったか、雪がまだ積もっている時期に小噴火し、プリンススキー場に火山灰のグレーの帯が着いたこともありました。
いずれも警戒レベルが上がっており、石尊山でさえ登山禁止でしたし、人的被害はなかったようです。思うにここに住んでいる人にはそれなりの覚悟があると思われます。このあたりの小学生が通年通学にヘルメットを着用しているのをご存知ですか?火の山、熊、あるいは車から身を守るためなのでしょう。
火口近くに神社があったり、山小屋があったりする御嶽山と、まるで何もない浅間山の違いは何なのかと思いますが、観光登山を容認する山であるならば、やはり相当の準備が必要なのではないでしょうか?
日本で一級の観光の山というと阿蘇山ですが、コンクリートのシェルターがそこここに有ったように記憶しています。
どうかこの経験を無駄にすることないように。
昨今の登山ブームにも警鐘を鳴らすのことも必要ではないかと。山よ静まれ。

地震計がどうのということが取りざたされていますが、機械に頼るだけでなく、周辺の動物の動き、植物の変化など、様々な観点でのききとり調査をしてみたほうがいいと思います。今後のチカラになることが見つかるかもしれません。
自然の領域に人間が踏み込んでいくときは、やはり慎重に構えなくては。

今年大雪が降ったばかりですが、この秋、カマキリが高い位置に卵を産んだという報告が近隣であります。観測史上初の大雪が二年連続降らないという保証はないのですから。

ついでにもう一つ、泉の水位が徐々に下がってきています。夏は雨が多かったですが、大きな台風はあまり来なかった9月でした。浅間の噴煙が少ないものそのせいかしらと思っています。