otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

雪の上の足跡

昨日は気温が緩んだので、一瞬気も緩んだものの、一日で雪がすべて消えるほどの温かさはなく、むしろ中途半端に溶けてしまい、その後かんかんに凍り、地面はとんでもなく危険な状態になってしまっています。寿美やから1000m林道までの登山道は、危なくて歩けないだろうと思います。傾いたスケートリンクのごとし。
このところ寒さがやけにこたえて、行動がのろく亀のごとし(亀さんごめん)。時折、手足を甲羅に引っ込めてしまう有様なのですが、足元がこれでは、それがさらに助長しそうです。
昨日はようやく屋根の南の斜面の雪が融けはじめ、太陽光パネルのうえの雪もどいたとみえ、徐々に発電が始まりました。太陽に向いたパネルには概して雪は付きにくく、降雪の後も割と早く発電ははじまるのですが、今回は時間がかかりました。おとといの数字は「ゼロ」(涙)。
日中、店の南屋根から音を立てて雪が落下していました。雪が降って何日経ったでしょう?スローです。薪小屋の屋根は東向きで、ゆっくりゆっくりスライドして、雪の板がカーリングしてまるで芸術作品のようです。まだ落下していなかったら、今日写真に撮ろう!っと。←さすがに落下していました。

美術手帖の新刊のコラム「足裏の記憶-思想家を旅する」に加藤周一が取り上げられています。
とかく軽井沢というとおきまりのイメージですが、晩秋の人がいなくなった時期に取材が入り、落ち葉に埋もれる雑木林の写真をどんと載せるあたり、軽井沢と追分の違いがわかっているなと、安堵しました。
巻頭特集「建てない建築家とつなぎ直す未来」もとても面白かったです。
 1地域を変える。2住まいを変える。3未来の環境を変える 
「人と場の関わりを変える建築・まちづくりファイル」にも興味深い事例をたくさん見ました。

美術手帖 2015年 01月号

美術手帖 2015年 01月号

雪が降って、少しはいいこともあります。それは雪の上に足跡が残ること。
轍だったり、散歩させたのであろう、人と犬の並走だったり、猫の梅模様だったり…。気配の証拠が残るのです。
雪原にずっと一筋の足跡が付いていると、ふとその先の林の中に目を向けてしまいます。

 堀辰雄立原道造の足跡をそこに見たように。