otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

ハリエンジュ道中

今日は午前中にあれこれ仕事をしてから、午後久々の行楽へ。
サントミューゼ上田市立美術館へ念願の「吉田博展」を見に行ってきました。
テレビの日曜美術館で吉田博を知り、展覧会が上田に巡回するのを知り、前々から是非行きたいと思っていました。GWから6月18日までなので、五月の連休後に行くと決めていたものの、行く事が出来ないまま5月もお終いになってきたところに、ちょうど追分に来ているHさん夫妻が同行してくださることに。
吉田博という風景画家の存在を実はその特集のテレビ番組を見るまで知らなかったのですが、水彩、油彩の後に49歳から本格的に始めた木版画がそれは素晴らしくて、すっかり虜に。
色の重ね方の素晴らしさ、そこに山や滝の空気感が染み出てきます。スケッチや水彩、油彩での鍛錬が、木版画に昇華されて、特に光のとらえ方が秀逸です。

イギリスの故ダイアナ王妃が購入されたという「光る海」という帆船の版画や、山をモチーフにした版画をぜひ肉眼で見てみたかったのです。

若き日に浅間山を書いた水彩画も観られればと期待をして行ったら、運よく後期の展示に入っていて、現物を見られました。
若き日の吉田博は上田所縁の丸山晩霞と信州の旅に出てもいました。

一貫して自然を崇拝するというスタンスにあり、スケッチ帖が何より素晴らしかったです。行けて良かった。

この新しい美術館ものびのびとした会場、大きな駐車場、ホールも併設していて、素敵でした。
大きなガラス窓の向こうに近隣の商業施設がドカーンと見えるのは、ちょっともったいないと思いました。あとから美術館が出来たのならば、窓の位置や設計で、商業施設が見えない工夫をしてほしかったな。

しなの鉄道で行くつもりだったのが、車に乗せていってもらいました。
カーナビのない行き当たりばったりの旅で、迷い込んで上田の町も裏側なども少し見物できましたし、帰りにはサンラインで、おしゃれな永井牧場のカフェに寄り、珈琲となんとアスパラのフライを頂きました。これは珍しい!なにしろサンラインはかつての広域農道ですから。Hさんは揚げ餅と珈琲。甘辛の味付けのやわらかい御餅でした。目先の変ったおやつでした。

帰宅途中にもう一軒寄り道して、小諸の「夢ハーベスト農園」さんにもお邪魔して、薔薇やハーブの咲き始めた夕刻の庭園を散策して、美味しくきれいな翡翠色のハーブティーをご馳走になりました。
実に20年ぶりの訪問。ここはラベンダーが大好きな母との思い出の地です。
植物という生き物を扱うお商売のご苦労も農園の奥様に伺いました。
今年は雪の少ない冬で、ラベンダーの株には過酷だったとのことです。

ずっと走り続けた日々でしたが、久々に一息入れる事が出来ました。

Hさん、連れて行ってくださって有難うございました。

吉田博 作品集

吉田博 作品集

夕刻は遠雷。稲光を久々に見ました。
夜半にi一時強い雨が屋根を叩きましたが、案外あっけなく終了。
(最近激しい高原の雨にお目にかかれていません。)

カレンダーがめくられました。
さて6月です。