otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

ねずみ捕獲騒動

 連れ合いに休みが取れて、ちょうど息子は文化祭の最中なので、その息子と猫をおいて、追分に遊びに行ってくることに。テスト中ではちょっとね。世間は無理をすれば連休ということで、折から行楽の季節だが、あいにくお天気はあまり芳しい予報ではない。
 11月3日の夜から出るつもりだったが、すでに冷え込みも激しいので躊躇しているところに、ベル公が珍しくねずみを連れ込んで、捕獲騒動もあって出そびれた。  
 ねずみを家の中に入れたままでは、とても家を空けられないので、必死で2日の夜の間に問題を解決しなくてはならなくなった。
 ベルはまったく無傷の子ねずみを加えて帰還し、食卓の下でぽとっと口から落とした。いつもならすでに死んでいるのだが、今回はほんの2.3秒で我に帰ったねずみ君が近くの家具の裏に遁走。いつもは俊敏な動きのベル公だが、驚いたことにこの日はほとんどねずみに反応しない。
 視界から消えてから、やおらベルはあたりをくんくん!。遅いぞ。あっという間に見失い、さてどうする。被害を最小にとどめるべく、あちこちのドアを閉めるが、ここはよりにもよって一番大きな部屋で、しかも台所とも一緒で、ここにはジャガイモやさつまいもが台所のかごに入っているし、パンやバナナも棚にあるし、ねずみ君には天国のような空間。絶対に放置はできない!! (角澤さんの絶対に負けられない試合というあれと同じ)
 いつも執拗なまでにトカゲなどを追いかけているベルだが、どうしたわけかこの日は集中度が良くない。それでも一応なにか気配がするらしく、本棚の前に陣取っているが、殺気が感じられない。そのうちなんと積んである本の隙間から、目のくりくりした可愛い?ねずみの頭が見えた!そしてやおら出てきたというのに、ベルはそれをのんびり見送っている!「ベルっ捕まえろ!」と叫んでも効果なし、ねずみはのこのこ別の物陰に入り込んでしまった。なんてこった。わたしもまた、声だけで手が出ない。
 やがて、ねずみくんは壁を登り始めた。そうか!チャンス!私はベルのキャットフードの箱を持ってきて、上ろうとしている壁の下に箱を構えたら、うまいことねずみはその箱にぼとっと落ちた!その箱をもって冷や汗をかいている私だったが、やったという安堵感を感じるのに数秒凍りついていた様に思う。恐る恐る中を覗いてみると、可愛いつぶらな瞳が見えてしまった。良かったという気持ちとその可愛さに、思わず家人に見せびらかす変な私。そして一階にこそこそと下りて、草むらに逃がしてやった。その間ずっと淡々としているベル、ちょっとボケたんと違う??
 とにかくその晩はゆっくりやすむことができたのでありました。