otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

追分行

 11月4日、軽井沢で午前中に人に会う約束をしていたので、朝5:30におきて、コーヒーをポットに詰めて、6:30には車で出発した。気持ちのいい秋の朝、まだ窓ガラスが露で濡れている。通勤通学にはまだ少し早い静かな町を抜けて、大泉から関越道に入る。暑苦しくみえた路肩のセイタカアワダチソウの黄色い花が、今はあたりの紅葉に溶け込んで綺麗にさえ見える。晴れてはいるがうっすらもやがかかり、朝日が柔らかな光線になって、まったりとした感じ。
 快調にとばして、上信越道に入る。西に向かって走るので朝は走りやすい。
 妙義山は紅葉が奇岩とマッチして綺麗だった。もやの向こうに雲海がたなびき、その雲に浮かぶようにうっすらと浅間山も見える。平日なので行楽の混雑もなく、順調に軽井沢に入った。
 途中は穏やかな秋の朝だったが、あいにく軽井沢は霧が巻いていた。ここではまだ浅間は見えない。寒そうだがゴルフ場には残り少ないゴルフを楽しむ人がすでに身支度をして歩いていた。国道18号線の温度計は6℃。
 午前中の用を済ませてから、今日は泊まりなので時間があるので、午後は上田に行ってみることに。浅間サンラインでびゅんと行くと結構近い。東御市(かつての東部町)には良く行っていたが、上田は初めてなので、まずは一応上田城跡へ行ってみる。
 JRの上田駅も、ここは新幹線、しなの鉄道、別所に行く鉄道が合流しているので、案外大きい。町も思ったより大きい。気のせいかお菓子やさん(和菓子)が多いような。飲食店はやはり蕎麦やが多く、蕎麦アレルギーの亭主とは入れる店がなかなかない。
 シャッターが下りてしまっている店も結構あって、若干まばらな印象。池波正太郎真田太平記の記念館があり、すぐ脇に大きな新本屋と、これまた結構大型の古本屋「斎藤書店」があり覗いてみる。うーんちょっと広すぎ。沢山ありすぎて、それでいて陳列が整備されていないので、残念ながら私には見づらい。
 もう一軒「ほその書店」という古本屋があるので、住所を探しながら行ってみる。10年ほど前に立て替えたとのことで、こぎれいになっていた。高い天井まで、12段の茶の木製本棚は壮観。店の看板とか、古いマッチとかの小物の骨董品なども、そこここにおいてある。二階への階段にも壁際には本棚が。梁には大きなつぼが沢山並びなかなか趣がある古本屋さん。グラシン紙でカバーのついた本も多いが、お値段は少々高めで、古本屋の充実した西荻窪から来るとちょっと手が出ない。
 昼をとっくにすぎて、さすがにおなかが減り、焼肉やで蓼科牛と石焼ビビンバを貸切状態の店でいただく。
 サンラインを軽井沢方面に戻り、途中「湯楽里館(ゆらりかん)」で温泉に入る。連れ合いは大の風呂好きで、一時間以上も入る。私は、傾いてきた夕日を浴びながら露天風呂を満喫し、ゆだる前にでて、大広間でマロンソフトなどなめながら、文庫本をめくる。
 豚バラと白菜と太った長ネギ、それとおうぎ茸というきのこを買って帰り、追分の自宅の薪ストーブの上で炊いて、ポンズで食べる。美味いうまい。