otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

群青のとき

 12月5日の続き

 とっぷり暮れてもまだそんなに遅くなかったりする、闇の長い今日この頃である。Yシャツのストックを切らしてクリーニング屋やさんに明日の朝の分を取りにいく。だいぶ葉の落ちたケヤキのシルエットを仰ぎ見ながら坂を上ったところで、正面の夜空に、下弦の月とごく近くにものすごく明るい一番星、火星?が煌々と白く光っているのが目に飛び込んできた。月と星はまるで対話しているかのごとく近い。
 空は今まさに刹那の群青いろ。数年前、色がテーマのテレビ番組で、群青色が夕方の空にだけ見ることができると聞いてから、それまで絵の具の中であまり気にならなかった群青色がとても好きになった。
 日曜の雨で、空気が清浄化されて、昨日は富士山もくっきり見えたとか。寒い寒いといっていても、こういうことが私を冬好きにさせている。