otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

天晴れ、晴れの特異日なのだ

otobokecat2006-10-10

O村古本屋日誌(栗山!)
台風並みの低気圧の余波をうけた連休だった。
まあ、それにしても連休明けだと言うのに、今日;10月10日の天気のいいこと!舌打ちしている人は多いに違いない。
東京オリンピックは開会式を晴れで迎えたいということでこの日になったとのことだが、今年はそれがうなずける。開会式のテレビかラジオのNHK放送で、アナウンサーが「世界中の青空を東京に集めたような青空」と評したと言うぐらい本番はばっちり晴れた。当時小学生だった私は、学校のテレビで入場行進を見た記憶がある。それがカラーテレビだったがどうかは定かではないが、(その後に出た写真集などの記憶かもしれないが、)青い空とアンツーカーの赤茶のトラックの上を、赤と白の制服の選手団が入場行進していたのを覚えている。
追分は、今はまさに栗が降っている状況。人かリスかはわからないが、落ちたてをとっていく人?があるらしく、ぱっくりはじけたイガと、太り損ねたやせた実と穴の開いた虫食いの実ばかりが、そこここに転がっている。「栗でイッパイ!」
さて、秋も深まり、夏とは客層がだいぶ変って来ている。堀辰雄記念館や、郷土館に見えた中高年のご夫婦が立ち寄ってくださったり、軽井沢地区に別荘があったり、友人の別荘に見えたりと言う方が週末だけ来軽して、散策やドライブで蕎麦屋や骨董やへいらしたついでにと言うケース。家族で見える方は概ね皆さんとても仲が良い様子が伺える。
堀辰雄関連、信州関連の本は相変わらず売れる。
また、秋の実りを意識した面出しが功を奏し、りんごや木の実関連の絵本など。
以前、どうしても鉄道の本が欲しくて、でもおこずかいが足りなくて、また来るからという坊や(小3ぐらい?ちがったらゴメン)が、予告どおり500円玉を握り締めてやってきた。親御さんが安易に建て替えないで突き放しているのが印象的だった。頼まれたわけでもないが、売れてしまったらかわいそうなので奥に下げておいた。結局悩んだ末、違う本を選んだけれど、自分のお金で本を買ってくれたことが嬉しかったので、チョコをおまけにつけたら喜んだ。
彼ははじめてきたときに、「こんな楽しい本屋見たこと無いよ、お父さん」と言ってくれたのだった。建物や、本棚の作り方についてほめて下さるお客様は多いが、この坊やの一言は何より嬉しかった。お世辞で言っているとは思えない。まさにそういう本屋がやりたいのだ、私は。

通常、土日営業だったら、土曜の方が入りも売り上げもいい。この三連休は天候のせいか、売り上げは大量に買ってくださった方がい多かった日曜だが、人出のピークは月曜だった。土曜は今までになく静かでちょっと慌てたけれど、後半に忙しくなってホッとした。そうは言っても、キノコ祭りのある来週あたりがもう最後だろうというかんじがする。入り口の引き戸を開けておくとだいぶ寒くなってきた。

有難いことに常連さんもできた。近くの骨董やさんの女主人さんもその一人。お手伝いの女性と代わり代わりに日曜午後にきてくださる。今週も見えてお買い上げもいただく。しばらくしてまたいらしていた。接客が終わって振り返ったらカウンター脇にりんごが二つ。ご馳走様です。今週は、亭主は東京の古本屋講習に行き、一人で店番なので、お礼に行くこともかなわないが、そのうち是非。

日曜朝にJR西荻窪駅のホームの端っこからくっきり見えた富士山は、上のほうが白く見えた。あいにく浅間山はずっと雲のなかで山頂は見えなかったが、やはり雪は降っていたんだろうか?日々黄色くなっていく追分である。

いよいよ来週は、14日(土)があたらさんの「駅」の集い、15日(日)が追分きのこまつり。11月初旬の落葉松の黄葉まで、秋のラストスパートとなる。

■写真:たで喰う虫も好き好き…の、「たで」

◎Big News!!

トークイベント開催決定!と言う記事を見つけた
なんと師匠の岡崎武志さんとこのあいだ追分まで取材に見えた池谷氏がおふたりでトークショー!日曜日だから伺えないが。この秋このお二人にお越しいただき、なんと我々はラッキーなことよ、としみじみ感激。

古本漫談in神保町 池谷伊佐夫×岡崎武志
<10月29日(日)午後2時〜 小一時間程度>

【日 時】 10月29日(日)午後2時〜 小一時間程度
【会 場】 東京古書会館2階情報コーナー『池谷伊佐夫−本の街イラストめぐり』会場
●入場無料(但し席は30席くらいです。立見になりましたらご容赦ください)