otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

赤い三日月と闇に潜む獣たち?

金曜の夜になると、ごそごそ動き出すへんてこりんな生活もそろそろ終盤を迎えている。あと少しといいつつ…まだそれに向けて慌しい金曜日である。

慈光さんで古道具の本棚を購入し、玄関先まで届けてもらう。車に積み込む荷物が廊下に並ぶ。仕入れた本、店の植木の植え替えの準備や、明日のお弁当の支度まで。
し残した雑用に、暗くなった街に自転車を漕ぎ出す。坂を上っていく途中、南南西の空の低いところに赤い三日月が見えた。あまりに大きかったので目を疑った。確認しようと坂の上できょろきょろしてみたが、なかなか見つからずようやく家並みの間に発見したがすでに雲に隠れつつあり、あっという間に姿を消した。でも確かに赤い三日月だった。

10時半、追分号は少年Rとベル公をおいて山に向けて出発。

順調に関越を走るが、途中予想外の雨に降られた。
上信道へ入ると霧も少々あり。
12時以降にICを通過すると割引になるのだが、この晩は順調すぎてこのままでは通過が12時前になってしまうことに気がつく。やはり途中ブックオフにでもよって来ればよかったとぼやくN氏。{実はこの日青梅街道で検問があったらしく、渋滞に巻き込まれるところだったので、いかなくてよかったのだ)
最近は「松井田・妙義IC.」で降りることが多いが、この日は「碓氷・軽井沢IC.」まで行くことにして、すぐ手前にある[横川SA.]へよって時間調整をすることに。
深夜にSA.によることなどめったに無い。車が左斜線からすっとSA.へ入っていくと、そこはまるで海底都市のようだった。
広大なパーキングは雨にぬれたアスファルトが鈍く光り、明かりを落としたトラックや、車が点々とでもかなりの量停車している。トラックが多いので、圧倒される。エンジンはかかっているらしく、排気があちらからこちらから白く吐き出されている。見るとほとんどの車中人の影が見える。休憩中か、われわれのような時間調整のためかもしれないが、まるで暗闇に息を潜めている獣たちのようで、ドキッとする光景だった。

時計が12時を回ると、やおらあちこちから車が発進していく。われわれもエンジンをかけた。
峠はかなりきつい霧だった。松井田・妙義IC.で降りていたら、相当走りにくかったに違いない。

結果的に快調に山まできたが、思いのほか暖かく深夜で10℃。部屋へ入ったら、恒例の虫の館となっていた。