otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

50は100の半分

otobokecat2006-12-12

石井桃子さんは亡き祖母の友人のため、失礼ながらその偉大なお仕事よりも身近な存在に勝手に感じていて、いままで具体的な年齢は存じ上げなかったが、最近、来春100歳を迎えられることを伺い、私の半世紀先を歩いておられたことを知った。なるほど一主婦に過ぎなかった祖母が世田谷で家庭文庫を開いたのも、この同じ年生まれの友人に感化されたのだろうと改めて思った。
石井桃子さんもまた追分ゆかりの作家の一人。数年前までは毎夏、追分に7月より夏の間中滞在されて林の中で仕事されていた。ここ数年、山荘の窓に机に向かわれる姿が見られないのがちょっと残念だったが、東京で荻窪のご自宅からホームに移られて、其処がなかなか居心地が良いとのことでのご決断と伺い、「生活の場を移動するということ」は決して楽なことではないので、ご高齢ならそれもまた仕方ないかと思っていたが、100歳間近とは存じ上げなかった。
祖母は追分の山の中で、親しき人たちと気持ちのいい夏の時間を過ごすささやかな楽しみをもっていたがかなわなかったが、石井さんはつい最近まで実践されていた。

風の便りによると、不運にも大腿骨骨折をされて、その後なんと手術を受けられ、現在はリハビリ中とのことだった。年を召されてからの大腿骨骨折というのが本当に曲者で、これによってその後寝たきりになってしまう方も多い。何を隠そう私にも昨秋なくなったもうひとりの祖母;99歳が居たが、晩年はこの骨折が元で床についていたので、なおさらのこと石井さんは実に勇敢で立派な決断だったと感服している。
お祝いに駆けつけるのを楽しみに年が越せる。

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教文館 「ナルニア国」で石井桃子さんのコーナーができている
http://www.kyobunkwan.co.jp/

★ 《アンケートのお願い》
ナルニア国では2007年2月10日〜3月15日に「石井桃子さん 100歳おめでとう!」の催しを行います。それに先立って、皆さんの好きな石井桃子さんの作品アンケートにぜひご協力下さい!

さて私は何を書こうか。朝倉摂さんのイラストのあの本にしよう。