otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

暖簾と光明とメロン

otobokecat2007-07-22

今日はエコノミーセミナーがあったので、10:00より店を開けた。どこにもそのことは明らかにしていなかったが、暖簾を出したとたん、セミナーとは関係のない本屋へのお客様が昼までとぎれることはなかった。澄子さんの「ふ・る・ほ・ん」暖簾の効果は絶大なり。長年ポスターを作ってきた人だからこそ、字に魂が入るのだと思う。
午後三時以降の静けさと合わせて、つまり日曜日は朝から店を開けるべきなのだということが明らかに。
 
時折薄日射すも、一日中曇りの空模様。久々に大家さん来訪、伸び放題の草を刈って下さりようやく一部の石垣が姿を現すが、とても一日ではやり終えない。5月、6月と雨も降るし、日差しも強く、今こそ草の伸び盛り。お蔭様でだいぶすっきりした。池のメダカも元気。

明日は、松本で月一回の市があるので、番頭N氏は帰京しないが、息子が明日からサッカー遠征に出るので、親のつとめとして私は帰京することに。高校生のうちはスポーツの合宿や遠征には、ベストなコンディションで送り出してやりたい親心。月曜が生ゴミの出す日!なんてことまでは、さすがに合宿前には頼めないし。

信濃追分駅まで送ってもらい、20:16のしなの鉄道上りに乗り軽井沢駅へ向かう。追分駅は無人駅で、しかも今晩はたった一人の乗車。誰もいないホームのベンチでポツンと待つ。ちょっと心細い。(番頭N氏は「風林火山」を見るべくさっさと行ってしまった、ま、いいけど。)
闇の向こうに一筋の光明がみえてくると本当に安堵する。宇宙空間で銀河鉄道を待っている気分というと大げさかなぁ。がらんとした車内に座る。窓の外には灯りもあまり見えない。暗がりのなかを進む。
軽井沢駅は蛍光灯が点いた味気ないコンクリートの駅(夏はまだいいが、冬は青白さがまるで冷凍庫の中にいる気分なのだが。)だが、信濃追分駅は風情がありすぎ。
20:38に新幹線がホームに滑り込み、がらがらの車内に入る。一列にひとりというぐらいの乗車率。疲れているときはこの人気(ひとけ)のなさが嬉しい。
隣の席に荷物を置いて、持ってきたポットの珈琲をすすりながら、青木奈緒の『くるみ街道』を読む。くるみ街道 (講談社文庫) 
暗闇の窓外も気にならず、ほとんど横揺れもせず滑るように下る新幹線は高速バスや乗用車より読書には向いている。

途中窓に雨粒が斜めに走った。雨か・・・

東京駅に到着足早に通路を歩いて、エスカレーターをどしどしと歩いて上ると、丁度中央特快の最終便に間に合う。空いている席に座ると目の前のシートにはディズニー・シー帰りの若者が楽しそうにおしゃべりをしている。平日の夜と違い、週末のしかも日曜の夜はなんとなく整然としている。酔いつぶれている人はあまりなく、一週間のはじめリに向けて家路を急ぐ人が多いが、和やかな感じだ。
中野で降りて、総武線に乗り換え西荻窪まで戻ってくる。検索したよりも早く帰ってこられた。
明日の朝の買い物を24hオープンのスーパーでしてから、メロンやバナナを背負って帰宅。
猫が玄関で吼えていた。「どこ行ってたの〜!!」(残念ながら君のお土産はなし!)
ちょっとほっとしたような息子の顔がその先にあった。留守番ご苦労様。