otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

Hand in hand !

台風9号は天気図からもう消えてないが、いまだにその後遺症苦しんでいる人がいることはあまり報道されていない。軽井沢・御代田・佐久あたりでもまだ停電しているところがある。

今夜、テレビで、台風9号で多大な被害を受けた「なんもくむら;南牧村」?の現状を放送していた。谷合の道路が雨によって破壊され、山間に孤立してしまっているのだ。断水もしているという。人で不足で手入れされていない山が崩れ、木々がこん棒のような凶器となって、あるいは雨が山から岩を掘り起こして転がしながら道路をずたずたに壊して、もう見る影もない。
ただ、高齢化の進む村の人たちは、実に冷静で、懐の深い人々であったのが印象的だった。恨みつらみを言うことなく、まず都会から移り住んだ人を優先して助け、差し入れに感謝し、家に入り込んだ土砂を愚痴も言わず片付けておられる。皆さん年齢の割りにはお若く見えたが、医院があるとは思えなかったし、テレビに映らない問題もあっただろう。大事な生活道路を出来るだけ早く復旧してあげて下さい。

こういった自然災害に遭遇すると、何で自分がこんなめに遭うんだろうととかく被害者意識が強くなるが、でも人間味のある有り難い話もある。我が家の車を倒木と電線のしたから救い出すのを手伝ってくれた工務店のNさんは、請求書を出してくださいとお願いしたが、「困った時はお互い様」と言って立ち去ったという。Nさんに家を建ててもらってからもう15年も経つ。お蔭様でその車で東京へ戻ってこられたし、水曜日には市場の本を山へ運搬しなくてはならない。我々にとっては大事な車である。ご恩は忘れない。

自然災害も下手をすると人災となりかねない。災害時には、早い段階で地域の長が現地をくまなく見て周り、復旧の優先順位をつけて対応することが肝要かと。


【古本関連】今日は中央市へ行った。一番欲しかった山は倍以上の値で他店に持っていかれ、惨敗。縁がなかったのだと思おう。
書肆アクセスに行き、新刊としておきたい本を数冊購入。自分の目で選んだ当店お勧めの新刊本を仕入れていきます。本はタイトルだけではやはり決められないので、こういう場所は大変貴重。
しかし残念ながら、本の海の中から書肆アクセスによってセレクトされた本を手にとって見られる時間はもうあまり残っていない。それを惜しむ声が今日も店頭で聞かれた。

■本日購入の一冊:『裏町文庫奮闘記』井原修 2007
書肆アクセスに教えてもらった一冊→http://plaza.rakuten.co.jp/accesshanjoe/diary/200709010002/