otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

ヤツデは八手にあらず

otobokecat2007-12-05

とかく色鮮やかなものに目を奪われがちの晩秋だが、私は初冬の花火といった趣のヤツデの花が咲くのを楽しみにしている。この白い花のおかげで、わりと地味な場所に生えているヤツデが、にわかに存在をアピールすることができる。ヤツデとはよく言ったもので、団扇なみの大きな葉(ー現に天狗が持っている団扇だが)が、手指のように細く裂け目が入っていて、まるでグローブのような形だ。ヤツデ=八つの手というが、よく数えてみると八つに分かれていることは滅多になく、大抵9コに分かれていると聞きかじり、目にするたびに数えてみるが、確かに9であることが多い。

◆冬休みの課題図書の追加
『教会が見える風景 W.M.ヴォーリズの足跡』荒川久治編著 地域デザイン研究所
  書肆アクセスで出逢った本の一冊

長野〔軽井沢〕のヴォーリズ建築はこんなにある!
 →http://gipsymania.exblog.jp/tags/%E9%95%B7%E9%87%8E/

建築はまったくといっていいほど知識が無いのだが、ちょっとづつでも今後学んでみたい分野の一つ。

旧軽井沢の聖パウロ教会にも関心はあるのだが、残念ながらあまりに観光地化されてしまっており、堀辰雄の小説「木の十字架」に登場している様子とはだいぶ違う。米国建築学会賞を受賞したアントニン・レーモンドが設計を担当した。小雪が降った直後にでも、こっそり見に行ってみたいものだ。面影があるかもしれない。

…とまあ、こういうことを先の楽しみ〔まあ、鼻先の人参のような〕に、目の前の片づけをしているのである。