otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

黄昏時の追分宿

12/8は霧で明けた。土曜日につき開店日。
前の日の残りのご飯を雑炊にして朝食に、残りをおむすびにして昼食にする。私は店を4時過ぎにでて4:46発の高速バスで帰るので、あれこれバタバタと支度する。霧はいつの間にか晴れて、快晴。気温も比較的穏やかで、人出もちらほらあり。
店のほうの二階の本の整理は今回は出来ず、店内の整備と値段付けなど。クリスマス本はあまり動いていないが、面だしにした料理本などが出るのは嬉しい。
 追分は冬時間は四時にお帰りの鐘が鳴る、東京より一時間早いので、最初は驚いた。身支度をして店を後にする。振り返ると西は丁度日暮れ時で赤く染まっているが、あいにく進行方向は東。
バス停に着いて西を振り返ったら、もう車のヘッドライトばかりが眩い頃となっていた。この時刻の国道は上りも下りも交通量はかなり有り、電球一つ無い暗いバス停でバスの姿を待つ。定刻より二分遅れて、ウインカーを出して人影のあまり無いバスが滑り込んできて、ほっとした。
結局、先に乗っていたのは女性一人、このあと軽井沢駅で初老の男性一人、プリンスホテルで大きな買い物袋を抱えた若い女性が四人乗り、結局僅か7人の乗車であった。
私の席は1Dで、これは運転手さんのすぐ後ろ。ハイデッカーなので前方が良く見渡せる好きな席。
バスの中では、明日に備えて『文藝』2005年春号(特集:角田光代)を読みながら来る。「自筆年譜」が面白い。小学校一年生の時から作文を書きまくっているというのがすごい。「しょうらいのきぼう」は「さっか」と書く小学一年生、恐るべし。

バスは順調に走り、これはいいやと思ったら、交通情報の掲示板で「所沢」が40分なのに「練馬」80分になっているではないか。通常ここは10分のはず、つまりプラス30分かかるとなっているわけで、やれやれ料金所渋滞かと思って覚悟していたが、追っかけ渋滞解消で難なくETC口を抜けてセーフ、バスは予定時刻の19:45にイルミネーションに飾られた池袋駅前に到着した。いかにもここは師走であった。