otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

高原列車の記憶

otobokecat2008-08-01

軽井沢と草津を結んで走っていた草軽電鉄のことを懐かしむ人はいまだに多い。昭和37年まで走っていたので、50代後半以上の人なら、実際に乗った記憶がある方もおられるはずだ。(もっとも新軽井沢と上州三原間は昭和35年廃線となっている。)
古本屋ということで、昨年から時々草軽電鉄のことを書いた本はないかというお問い合わせを頂き探していたが、なかなか手に入らないので、ご期待に沿えず残念に思っていた。
この六月、郷土出版社が『草軽電鉄の詩』を新装版を発行した。(初版は『思い出のアルバム草軽電鉄』といい1982年に出ていた。)出て一ヶ月ですでに第二刷となっている。
私は年がばれるが年齢的には乗れないこともなかったが、実際に乗ったことはなく、映画『カルメン故郷に帰る』〔昭和25年〕をテレビで見たことがあって、その中に雄大浅間山とトロッコ電車のような草軽電車が出てきたのをみたことがあっただけだった。
今春、麦小舎さんの地蔵堂マルシェがあった帰りに、教えてもらった店へ行く途中、わき道へ入ったら草軽電鉄北軽井沢駅跡のロータリーに迷い込んで、まさか建物が今でもあるとは思ってもいなかったので、思わず目をこすった。喫茶店かなにかとして残っているのだ。夕闇迫る人の気配のまったくないロータリーは、まるで映画のセットのようで、突然ライトが点いて『千と千尋』のような異次元に入り込むのではないかというちょっと不思議な光景だった。
北軽井沢、草津方面へは現在道路しかなく、バスの便もひどく少なく、この電車が残っていれば、観光の目玉として活躍しただろうなぁ。イギリスのように保存鉄道という発想があれば・・・ぶつぶつ。今からでも復活させようという奇特な方はいないであろうか??

当店にも入荷しております。
貴重な200枚の写真が載っており、あたりの景色の様子(今とは相当違う)や、大正から昭和30年代までの風俗などが電車に興味がない方にも、興味深いと思う。
 
■大正初期から昭和37年まで、半世紀にわたって軽井沢・草津間を駆け抜けたロマンあふれる高原列車の思い出のアルバム!(1982初版 1995改訂 2008新装)
『草軽電鉄の詩─懐かしき軽井沢の高原列車』郷土出版社 A5判 定価1,680円

今日から八月!夜の草むらからクツワムシの♪スイーッチョが聞こえて来た。

明日は、キビタキの絵描き会の日です。野鳥イラストレーター:谷口高司さんは一日早く軽井沢入りして、本日は湯の丸高原に蝶の観察へ行かれました。
そのあたりの話も、明日伺えるかもしれません。午後四時からですが、店は11時から開店いたしております。ご予約はどうかお早めに。
0267−46−8088