otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

月光に起こされて

夜中にふと目覚めたら、窓からレースのカーテン越しに銀の光線が差し込んでいた。部屋の中がくっきり見えるほどに明るい。起き上がって窓の外を見ると、紺色に黒いシルエットの林が見えて、枝先のむこうに月が見えた。銀の光線がそこから発射されているのだった。私の部屋は西に大きな窓がある。
あまりに神々しくて部屋の電気は点けるのを躊躇われて何時だったかわからないが、かなり北よりだったのでもう明け方近くだったのだろう。十五夜が過ぎたばかりだから立派な丸い月、月光もたっぷり。ふっと満たされた気持ちになって、また眠りについた。
■月の絵本を入り口に出しました。

■バーバラ・クーニーの絵本から
満月をまって 

空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)

空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)


明けて今日もまた秋日和。昨晩月の光を浴びたせいか、すっきりと目覚めた。
昨日は定休日だったが、夕方買い取りに出向いたりしたので、オフと言う感じはなかった。そこで今日の午前中はゆっくりすることに。天気もいいので、ご飯を炊いてベランダで朝定食。風向きがいつもとちがうのか、珍しく国道の音も上がってこない。鳥の声もあまり聞こえない。(げんきんなもので櫟の実を食べつくしたら、さっぱりやってこなくなった。)草むらで虫がかすかに鳴いている程度の静かな朝だ。
時折その静寂を破るかのように、どんぐりの落下が。それからチロチロンとご近所の風鈴の音が聞こえる。このあたりの木々はほとんど揺れていないところをみると、風鈴は風の通り道に下がっているのだろう。もうちょっと季節外れなのでは??
春から夏にかけては、木々の葉は太陽に向かって手を伸ばすように葉を伸ばしていたが、いまやもうその必要は無いらしく、葉は力なく垂れている。そのせいか光が地面まで届くようになってきた。落葉はまだまだだが、林が明るくなったと感じる。

昼ちかくなり気温も上がり、蝶が蜜を求めて飛び始めた。午後はインターネットの注文発送、永楽屋ガーデン岡田さんとの打ち合わせなど、定休日といえども仕事はある。
あら、カラ族の皆さんが庭に来訪。遠くではジェージェーとカケスの声も聞こえる。カケスはどんぐりが好物なのだ。
さて腰を上げるとしよう。山はまだ見えないけれど。