otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

どんぐりころころ、石はごろごろ

otobokecat2008-10-20

追分は浅間山の麓にあり、庭を掘れば石がごろごろ埋まっていて、庭造りを試みた人は皆この石で挫折してしまう。Tさんからこんなメールが届いた。

〜私も7月に家を建て、庭をどうしようかと思案中です。コナラ中心の広葉樹が多く今はどんぐりが落ちるたびに屋根から大きな音がしています。9月はつりぶね草、水引が楽しめました。ところが土は少し掘っただけで石だらけで、シャベルもほとんど使えません。ハーブにも関心がありますが、軽井沢では中々冬越しが出来ないとも聞きました。

私の出した返事:このあたりは、土中から出てくる石の多さには閉口しますね。我々もスコップ一つ潰しました。でもアサマ石は、焼け石として売っているぐらいですから、掘り出した石を利用すると考えると、大きいのが出てくると嬉しくなりますよ。お芋堀りみたいに・・・。

実はこれには追加がある。
ここへ山小屋を建てたのは15年前。あたりは山林なので、庭など造らなくても良いのだが、家を建てるときはたいていあたりを伐採・伐根して整地してしまうので、建てた当初は家の周りがやたらと殺風景な気がするのだ。東京ではアパート住まいであったし、子供も小さかったので、ホームセンターでスコップやら、バケツ、ふるい、ジョウロなど一式買ってきて、土弄りが始まった。
そして、掘りはじめたとたんにスコップは石にぶち当たる。
土がサラサラなので、掘り出すのはそんなに難しくはなかった。出てきた石を花壇のふち石に使ったり、大きなものは道路沿いに並べて塀代わりにした。
ところがある日その石がドロンとなくなっていることに気づいた。盗まれたのだ。土中から出てくる石のほとんどは、浅間山の噴火のときに出てきた石で、軽石までは行かないが密度の薄い黒い割りに軽い火山岩で、このあたりではこれで塀や門柱をつくる。苔やしだが容易につき風情もいいのだ。盆栽などの園芸用にも高く売られているらしい。この石で商売している店もある。我々はそんなことは何も知らずに、うかつにもよりにもよって大きいのを持っていってくださいとばかり、道路端に並べておいたのだった。掘り出すもの結構大変だったんだが…。

店の前の植栽の際も、永楽屋ガーデン;岡田さんは、出てきた石を上手く使って、平たい花壇にロックガーデン風に段差を着け石がいいアクセントになっている。これからは石が出てきたらにんまりすることにしよう。

いよいよ水曜日からは、店の東側の植栽工事が始まる。今はただ砕石のしてある平たいところだが、ここに盛り土がされる模様。高低差をつけるというあたりは、なかなか素人には思いつかない技法だ。この場所の植え込みにもどうぞご注目!
庭の奥のもみじも日一日と色づいていて目が離せない。
 

■枕元に積んだ本
本格小説 上 本格小説 下
本格小説 上・下』水村美苗著 新潮社 2002
ぱらぽらとめくっているうちに信濃追分の駅舎の写真に目が留まった。どうやらこれは軽井沢が舞台らしい。