otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

褐色の林

otobokecat2008-11-10

神保町行きの月曜日。
→■碓氷・軽井沢ICからの巨岩にも黄葉の裾模様
地方・小出版流通センターに寄って、谷口高司さんの『新・山野の鳥』『新・水辺の鳥』を仕入れてから、神保町へ行くことにして、神楽坂を通過する。まだ来たことが無いが、散歩するには面白そうな気配だったが、遊んでいるわけにはいかず、ぐっと我慢。
いつものように北の丸公園に駐車して歩き始めたところに、突然丸々としたトラ猫が擦り寄って来た。ベル公をぷーっと膨らましたような風体。場所は恐れ多くも元江戸城。そこで我々は篤っちゃんと名づけた。実際のところ目やにがひどく、あまり素性はよろしくない模様で、深入りは危険と退散する。篤っちゃんは短足
「東京も寒いです!」と車中で聞いていたラジオのアナウンサーが連呼していたが、なんのなんの我々にはセーター一枚で十分といきがっていた。実はビル風に吹かれたらちょっと寒かった。なにしろ軽井沢にはビルがないもので。油断は禁物である。

このあと二週間行けないので、張り切って市場に入ったが、凄い荷物量にまずぎゃふん。集中力には限界があり、あまり多いとだんだん散漫になってくる。ちょっと手抜きで入札していたら、百円単位で負けて、二階三階は空振りばかり、まさか何も買えずに帰るわけには行かないと、気を引き締めて4階で入れまくり、なんとか三山買えた。やはり真剣勝負しないとだめだ。

途中、銀行・郵便局周りと取次ぎ店へ。市場に時間がかかり、遠出はできず取次ぎは近くの八木書店だけ。10冊ばかり新刊本を入手。ちくまの文庫手帳が前回入れたとたん売れてしまって、それも手に入れる。来年のカレンダーや手帳の出回る季節となった。
普通の本屋と違い、当店は買い切りなので、新刊本の仕入れも真剣勝負が必要だが、入れたとたんに売れて行くと嬉しい。前回は『ディック・ブルーナのデザイン』、『ル・コルビュジエの勇気ある住宅』 (ともにとんぼの本)が即売れていったのだった。 
帰宅したら、フリーペーパー「日和」が12月10日頃出る1月号から復刊とのことで、「日和文庫」の本紹介再開となった。めでたいとはいえ締め切りは一週間後!あわわ・・・。何とか今回の仕入れの中からひねり出すか。

■ガマズミのビーズ細工のような赤い実

植物一日一題 (ちくま学芸文庫)

植物一日一題 (ちくま学芸文庫)

仕入れてきた新刊本の一冊。表紙の絵がこれもたまたまガマズミだった。
今は褐色に染まった林だが、そのうちすべて落葉し、二、三回粉雪が落ち葉に降りかかる頃にはあたりは色の無い景色になり、ノイバラやガマズミのような赤い硬い実が、俄然きれいに見えてくるのだ。