otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

氷の融けない日

otobokecat2008-12-07


ついにきました−10℃。やけに朝から天気がいいとは思っていたが、雲もなく、風もなく放射冷却がばっちりであった模様。山荘の北側には、真っ青な空をバックに白銀の山が光っていた。これから春まで(=5月)飽きるほどこの光景を拝むことができるだろう。

屋外は確かに寒いが、太陽は斜に構えて日差しは家の中に差込み、薪ストーブの火も途切れないので室内は快適だ。ベランダにつるしたひまわりの種の詰まった餌台には早朝からカラ族が続々と押しかけて、室内からそれを眺めていると飽きない。中でももっとも熱心なのはヤマガラであり、昨日はようやくゴジュウカラもやってきて、食べにくそうにつついていた。
東京では電線に止まるカラスまで、アアアと威嚇していたベル公だが、ここでは小鳥には興味がないのか、まったく興味を示さない。ねずみやもぐらのような地面の上を走るものしか面白くないのか。羽があるものは追いかけても、所詮くたびれもうけなのをご存知らしい。一方、鳥のほうもベルがベランダの一角で日向ぼっこをしていても、お構い無しに頭上の餌箱に飛んでくる。飛び掛られる可能性がゼロなのを知っているらしい。ひまわりの種は三日に一回補充している。

今日は遅番で二時半頃に店にいくと、ちょうどお客様が集中していた時だったが、その後はやはり静かになっていって、やはり日曜日の夕方である。ブックカフェの食器の片付けをしながら窓外をみると、店の裏の池の氷がまだはったままだった。三時を過ぎるともう気温は下がる一方だから、ついに融けることはないことになる。氷のはったままの一日―そんな季節となった。来たばかりのメダカは、ちゃんと池の底でおとなしくしているのだろうか。
夕方西の空が橙色に染まったところに、夜の帳が天上より降りてきて、群青色となったところに、木星と金星が連なって銀色に光っていた。師走に入って初めての週末は静かに過ぎていった。店を閉めて御代田の方へ買い物に向かったら、夕方しまるのでいつもならがらんとしている喫茶「ごんざ」さんに、今日は集う人影があった。加藤周一さんを悼む人々なのかもしれないとちょっと思った。(この辺りの憲法9条の会は「しお9」(信濃追分のし・お)として「ごんざ」さんで開かれていたのだった。)

追分情報
◆骨董「時幻」さんは11月で営業を終了して、すでに店をたたまれた。
◆布屋のリンコル共和国:旧ヒマラヤハウスさんは、今シーズンのレギュラーの開国(店)は終了。ただし、年内は予約すれば開けてもらえるとのこと。
◆寿美や工芸店さんは、当初11月末までで今シーズンはお仕舞いの予定だったが、お歳暮等の発送もあり、12月23日あたりまで延長してやるとのこと。(火休み、臨時休業もあり)

 闇の長さを感じる頃
 そろそろ閉店時間
市川里美、牧野鈴子、佐野洋子の冬の絵本