otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

雪の上の足跡 ・ :

雪原がまだ残っている。昨日今日とよく晴れてまぶしい。降ったときは柔らかな雪だったが、降ってから二日たち朝晩しっかり冷え込んでいるので表面が凍りついて、見た目ほどはふかふかではない。
雪の上についた足跡もそのまま残っている。そこらじゅうに鳥の足跡がついている。足跡だけでは誰のかはわから無いが、雪の上を歩き回っているのはもっぱらアトリだから、きっとアトリのだろう。落ち葉の上では保護色だが、雪の上ではばっちり見える。

ベル公は雪の上を歩くのが苦手で地面に雪がある時は外に出ない。出ても雪掻きしたところや、石の上を選んで歩くので、雪原に足跡は残さない。用心深いというよりは単に冷たいのがいやなのだ。が、今朝外に出たら家の周りに猫の足跡を発見。狐氏か、隈取君か。

家の周りでは、あまりうさぎやリスらしき足跡は見ない。時々蹄のような形の足跡がある。これは猪だろう。
今朝見つけたもう一つの謎の足跡がある。

『雪の上の足跡』堀辰雄 より

主 そう、ありそうな気もする。ところが、ありそうで無いんだ。なんにも無いくせに、そんな雰囲気だけはもっている――そこがまあ現在のこの村の一種の持味で、僕なんぞにはかえってぴったりしているのだろうと思う。こんなに荒廃して、それがそれなりになんとなく錆(さ)びて落ち着いてきている、そんなところからそういう一種の味が出ているのだろうね。だから、つまらないことまで、妙に生き生きとして感ぜられて来ることもある。


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18(横)x22cm(深さ)。勿論これも羊屋さん製です。(¥1200)

さて、今日も開店なり〜。