otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

花は花でも氷の花(ぶるぶる・・)

otobokecat2009-02-24

昨日【23日】は東京日帰りの長い一日だった。朝出発するときは路上はそれはミゼラブルな状態。霙が降ってそのあとに雨になったらしく、まさしくアイスの「みぞれ」のちょっと融けかかってきたというところ。足元はべしょべしょとずぼずぼなのにまだ降っている。霧も出てあたりは乳白色に包まれ視界も悪い。前の晩のうちに出品する荷物を車に積んでおいて良かった。8時に店でレイル・ホビーズさんと合流して出発。一緒に行くのは久しぶり。Oさんは長野から早朝峠を越えていらしたが、滑って怖かったとか。
助手席のOさんに車中で鉄道の話をいろいろ伺えるのが楽しい。行きは機関車の番号「D51」とか「EF63」などについて、帰りはリニア・モーターカーについていろいろ教えて貰った。Oさんはおそらく歩く「鉄道事典」だと思う。
上信越道から新幹線が見えるところで、上りと下りの新幹線が両方通過するところを見た。高速道の車窓から新幹線が通過するところを見るのも結構珍しいが、今日は二台いっぺんに見られたのだ。「これは幸先がいいや」と言いつつ、はたまたクロス=×バツかもとちょっと不安になる。
先週の大市のあとの通常中央市なので、おそらく品薄だと思っていたが、さにあらず。今日はいつも二階分なのが三階分あり、出品数が多い上、火災事故品が加わったということで若干いつもと出品された本の顔ぶれが違っていた。火災はどんな場合も悲惨だが、紙ものを扱う本屋、文房具やの火災は水が本当にお手上げで、しかも今回は延焼とのことで他人事とはとても思えない。なんとか僅かな被害で終わった全集を中心に出品されており、日頃あまり目にしたことの無い本を見ることが出来た。
多いのでどうかなと思ったが、幸い出品した分は全部売れ、持ち帰らずに済んだ。私が欲しいと思う山はあまりなく、消極的入札だったため破れ、むしろ今日の最大の関心事は「木箱」の出品だった。4月に外売りデビューをするので、そこへ持参する什器を手に入れなくてはならず、ここ数ヶ月気にかけていて、この日もOさんに本箱の作り方など相談したりしていたのだった。そんな中この日の市に単行本を入れるとちょうどいい浅い木箱10箱と、取っ手がくりぬいてある大型本や雑誌などによさそうな深い木箱が9箱出た。什器もたまには出るがいつもというわけでもなく、木製のものは珍しい。入札袋にはすでに沢山札が入っていたのでちょっと気合を入れて入札し、運よく両方落とせたのだった。お陰で帰りの車はOさんと番頭N氏が入札した本とこの木箱で超満載となった。私は本と箱の隙間に小さくなって帰った。新幹線のクロス目撃は×ではなく○であった!

今日24日は、この冬になって珍しく氷の花が咲いたというか、氷の実がなったというか。空模様は終日曇りで時折小雪が舞った。山は霧の向こう。木々にまるでクリスマスツリーの飾りのように氷の玉が下がってそれはきれいだった。雨粒がそのまま凍ったという状態なのだろうか。日差しでも出ればあっという間に水に変るのだろうが、今日の気温は終日寒く零下から動かず、氷の花も今日のところはそのまま冷凍保存。
そんな厳寒の中、東京・西荻窪ふるほん『興居島屋:ゴゴシマ』の澄子さんからあの噂の「すだより」のめでたい創刊号が届く。エッ巻頭は「すーちゃん南の島へいく」、うーん羨ましい。最近なかなか西荻窪を訪ねることもできないので、痺れを切らしてわざわざ送ってくださったものと見える。「軽井沢の春は近づいていますか?」と封筒に見慣れた筆跡で。澄子さん「す便り」有難うございます。「でも春なんてまだまだです。花は花でも氷の花が咲いてます。」

仕入れた新刊本より[rakuten:book:13135391:image] 幸田文しつけ帖 [ 幸田文 ]