otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

赤い鳥がつついた

昨日の追分は、雨に始まって→雪→曇り→快晴・風もありと、天気マークをすべて使いつくした一日だった。さすがに人出は少なかった。

サルノコシカケに積もる三月の淡雪

今日は一転して「晴れ」マーク一辺倒。すでに地面には残雪は無いが、山は再び真っ白になって青空をバックにくっきりと鎮座していた。噴煙は少なめ。
来週は金曜日が祝日なので金〜日の三日開店の予定で、週末のみ営業も今週まで。
いつものように、ストーブに火を入れながら、北の窓外を眺めていたら、池之端のボケの木の枝に見慣れぬ色合いの鳥が数羽止まっているのが見えた。店の裏庭のえさ台に来る今の時期の常連は、シジュウカラヤマガラなどのカラ族の皆さん、アトリ、シメといった面々だが、どうも色あいが違い、赤いようだ。テーブルの上に常に置いてある双眼鏡をとり目にあてがってよくよく見てみると、確かに赤みがかっている。『新山野の鳥』で調べてみると、どうやらベニマシコらしい。しかも数羽いる。何かをつついていると思ったら、網に入れた牛脂をつついているのだった。野鳥の好む食べ物の一つに牛脂があり、随分早くからボケの枝に吊るして置いたが、なぜだか誰も目もくれず、減らないどころかつついたくちばしのあとさえなくてがっかりしていたのだが、ようやく存在に気が着いてくれた模様で、それがベニマシコだったというわけらしい。ベニマシコを見たのは初めて。北米のカーディナルほど鮮やかではないが、その色の鮮やかさにちょっと感動した。近くで見ようと窓際に寄ると飛び立ってしまうが、また戻ってきてつついていた。どうやらここに牛脂があることを完全に習得したらしい。しばらくして今度はエナガも来ていた。空の情報網は相当発達している。エナガはその名の通り尻尾が長くて胴に桃色のラインが入っている。殺風景な中で色鮮やかな鳥に出会えて嬉しい。声も賑やかだった。えさ台のほうにもアトリの大群がやってきて、出したひまわりを瞬く間に平らげた。

昨日、光文社から「本が好き!」4月号が届いた。
■「本が好き!」4月号(光文社)
■正ちゃん帽がナンダロウさん
南陀楼綾繁さんが「本町通りを歩こう」に当店を載せてくださったのだ。昨年11月に開催した岡崎武志さんをお迎えしてやった感謝祭【↑写真】に来て下さった時のことなども書かれてある。こんなにきちんと載せていただき恐縮してしまう。我々といえば古本感謝祭と言いつつ、焼き芋を焼く練習ぐらいしか準備が出来なくて、店を贔屓にしてくださる方や遠路遥々お越しいただいた方の善意があってこそ成功したイベントと言っても良かった。ナンダロウサンには実に丁寧に取材していただき、その「焼き芋」のワンフレーズもちゃんと文中に書かれてあり恐れ入る。この冊子130頁、7mmも厚みがあり、なかなか読み応えのある一冊です。大手書店にて手に入れてご一読いただけると幸いです。当店では、ブック・カフェにて閲覧できます。

そういえば、現在の店裏手の鳥のえさ台は、あのときの焼き芋サイトの跡地である。

夕刻明日の松本の市へ持って行く本の準備などして、暗くなってから帰宅。ヘッドライトの灯かりに誘われて、林からピロロ〜と小さい蛾が数匹飛んで出てきた。えさ台が賑やかなのも今のうちだなと思う。

アトリエDEF;デフが作成している「凛と。Lint」というフリーペーパーの春号が届く。アトリエDEFとは上田の自然素材にこだわる工務店。地域の若い人の衣食住への自然な感性が感じられる冊子。