otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

花見下山

otobokecat2009-04-08

月曜は中央市にでて、翌日は印刷をして来た、と書くとそれまでだが、東京ではあれこれ慌しく所用を済ませてきたが、なんと言っても今回は「花の東京♪」見物がメインだった様に思う。下山の途中の春景色もなかなかのものだったが、今回の桜の咲き様はまさにピークで、穏やかな天気とともに東京の桜が完璧な絵巻の最終頁となった。
今年は開花宣言のあと冷え込んだお陰で、二三週間花を愛でることができた。チラチラと散りかけていながらも、満開の桜で枝先が重たそう。さすがに暖かい日々が続いているのでおそらく次回はもう葉桜だろう。町の中のいたるところで、立ち止まり見上げている人、カメラや携帯を向けている人たちの姿があった。
中央線の外堀の土手の桜や、北の丸公園靖国神社の桜、実家の住宅地の中の桜並木、帰り道に通過した三鷹の数百メートル続く道路沿いの桜など、行く先々で見事な桜を堪能した。特に、三鷹の桜は東京に住んでいる時によく見ていただけに、引っ越してからも尚、偶然一番の見ごろにこの下を通過できるとは思いもよらなかった。結果的に住んでいるときよりも短時間に様々なところの桜を見ることが出来たようだ。
この月曜、火曜はちょうど入学式が多かったようで、正装をした親子連れとも多くすれ違った。真新しい制服に若干緊張気味の子どもに対して、たいていの場合晴れやかな表情は付き添いの親の方だったのが印象的だった。当事者だった頃には気が付かなかったが、過去のことなった今になってみれば、入学式や卒業式は子どもたちだけのものではないと言うことが理解できる。七五三と同じように。

さて、市場はというと、今回は惨敗に等しい。10ほど入札して、たった一本しか手に入らなかった。欲しいと思って強気に入れた札さえも届かなかった。もう一頑張りするんだったか、いややはりそれは個人商店にはちょっと無理、残念。でも番頭氏は好調だったので、車は空っぽで帰らなくても良かったので助かった。

翌日の印刷はちょうど機械が入れ替わったところで、新しい機械できれいに刷り上った。印刷をしていたら引越し以前私も活動をしていた「環境カエルくらぶ」のメンバーにばったり。僅か30分ほどの滞在時間に会えるなんてなんと言う奇遇だろう。でも残念な報告:「環境カエルくらぶ」の閉会を聞いて、ボランティア団体の運営の難しさを思う。区が立ち上げのときは助けてくれたが、徐々に区民のみですべてやっていって欲しいと思っていたようだが、リーダー格の幹事役がなにしろ忙しすぎるのだ。広く区民に広めたいともなると、やはり専従の事務をする人がいないと、なかなか活動が定着しない。会員を増やす活動と環境に配慮する行動を呼びかけるのは別物だ。志は高かったのだが、残念!ただこの10年で、エコバッグもだいぶ定着してきた。マイ箸、布ナプキン、エコ電球、ゴミの分別など随分環境に対する人々の意識は変ってきている。キャンドル・ナイトや打ち水といったイベントのような取り組みもあちこちで行われている。ボランティアグループ運営に費やす労力を、日々の生活に振り向けて、一人ひとりが「かえるメンバー」となっていけばよいのだ、と思うことにしよう。

出張から戻った水曜日は、入金いただいた方への発送と、頂いたネット注文への返答などに追われて暮れて行った。店を出ると、満月に近づいてきた丸い月が目に入った。うっすら黄色くておいしそうなホットケーキのような大きな月が、葉をつけていない木立の向こうに上ってきている。泉洞寺の暮れ六時の鐘が鳴った。

■写真は、実家の桜並木にちなんで地元の菓子店が作ったその名もずばり「桜並木」サブレ。