山から下りて本の小山へ
如何にも雨季という空気のなかを、半日まさに12時間で神保町へ出かけてきました。そんなにくたびれなかったのは、市場の荷物が少なめだったことと、何よりもついぞ太陽光線を浴びなかったからだと思います。
特にこれからの季節、晴天の中のドライブは結構疲れます。
冬から今まで、朝のドライブで峠を下り上京する道中は、毎回窓外の景色が変り、特に3月から5月は花盛りで大いに楽しみましたが、ついに緑尽くしの頃となりました。花がまったく無いわけではなく、高速道路脇には夏の花夾竹桃も咲き始めていましたし、都内では雨にアジサイが似合っていましたが。
市場の合間に、文房具店や銀行に出かけましたが、湿度は間違いなく100%。時折雨がシャワーのように止め処もなく降り注ぎ、昼食に出ようとしていたOLがびしょびしょだわとため息をついて、傘を深くさし飲食店目指して駆けていく光景や、気まぐれに雨が止んでカバーをかけたまま傘を持って歩く人がいたり。今日は神保町から出ず、電車には乗りませんでしたが、こんな日はきっと電車の中など相当うっとおしい世界だろうなと思いました。
二週ぶりの市場では、なかなかお目当ての山が見つからず、入札は控えめでしたが、二山を上値で落とすことができて、手ぶらで帰らなくて済みました。一つの山は前回完敗したものにとても似ていたので、学習の成果?かも。夏の繁忙期まで後数回しか市場に来られないので、夏の棚作りも視野に入れて頑張らなくては。一般的には、真夏の古本屋はわりと閑散期だと思いますが、われわれにはこの数ヶ月しかないのです。真夏に忙しがっているのは、非常に稀な存在かもしれません。
取次ぎ店で新刊本も少し手に入れました。
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昨晩テレビで見たのですが、夏至の夜のキャンドルナイトイベントも年々定着してきているようで、全国各地で屋外にろうそくの灯かりが揺れていました。灯かりを消すイベントの様子を電気(テレビ)の力で全国各地の様子を見ることができるというのも矛盾した話ではありますが…。
どんなイベントを計画するときにも空模様は本当に難題。幸い昨晩は天気も味方となってくれたようで、傘を差している画面はなかったですね。もはや環境問題は待ったなしではありますが、夏至の日に日暮れを待ってろうそくの灯をともして、電気について考えるとか、暑い夏に打ち水や緑のカーテンを使って、涼を作り出してみるとか、自然の力を借りながら環境に目を向け、それから環境問題について考えるといった機会を日常の中にどんどん作り出して、おしきせではなく学習していくことが大切だと思います。
ちょうど一ヶ月先には皆既日食。これまたその日の天気が気になるところですが、みんな揃って体験できる自然現象であり、地球について考えるにはこれほどのいい機会は滅多にないと思います。特殊な眼鏡も売りに出ているようですが、私はむしろ地面の葉の陰の動きを見てみたいものだと思っています。