otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

「杏」に憧れた遠い昔

信州の果物といえば林檎が一番に浮かぶと思いますが、葡萄、プルーン、桃も沢山採れています。最近はブルーベリーなども。アンズも杏の里(森)もあるぐらいですから、全国的に見ても産地といえるのではないでしょうか?アンズというと干したもの、それを甘く煮たもの、あるいはジャムになって市場に出ていると思います。アンズの酒もあったかな。
個人的には釜飯の真ん中に乗っているアンズの甘煮をいつも少年Rが残すので、私がいつも余計に食しており、そのせいか私はアンズというとあの甘煮をまず思い浮かべます。アプリコットジャムはおそらくお菓子には一番使われているジャムだろうし、杏仁豆腐といったものもあるので、案外アンズはいろいろ出番があると思います。でも生のアンズは都会では珍しいのではないでしょうか?( 痛みが早いので、遠くへ出荷できないのだそうです。)スーパー;ツルヤにも「森のアンズ」と銘打ってアンズを売っていました。最盛期のようです。

こちらでは今ちょうどその生のアンズが店頭に並んでいます。スモモのような大きさで、柔らかい橙色をしています。先日寿美やさんで聞いたところによると、少し室温で放置しておくとだんだん柔らかく甘くなってくるので、買ってすぐに食べないでおいて置いてとのことだったので、じっと我慢。ようやく少し柔らかくなってきたので二つに割って食べてみました。果肉も皮と同じくクリーム色にオレンジ色を混ぜたようなこっくりした色で、味は桃よりちょっと濃いめ。でも酸味は以外に少ない癖の無い味でした。干しアンズのあのきつい味とはちょっと違いました。
アンズを漢字で書いた「杏」の字に中学生から高校生の頃にとても憧れて、「アン」とか杏子を「キョウコ」と読ませてペンネームに使ったりしましたっけ。今となっては赤面ものですが、なぜこの字に憧れたのか、さっぱり心当たりが無いのです。当時はアンズを齧ったことさえなかったはずのに・・・。
玉村豊男さんの今年のカレンダーの7月の絵もアンズです。

日和8月号発行されました。
今回のコロニーセレクトは…
■『旅するノラ猫』嵐山光三郎/文、浅生ハルミン/絵 筑摩書房 
■『私のペイパーバック―ポケットの中の25セントの宇宙 』小鷹 信光 著 早川書房
旅するノラ猫 私のペイパーバック―ポケットの中の25セントの宇宙