otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

琥珀色の空気

終日、雲ひとつ無い青空が広がっていました。番頭N氏が早朝に松本へ出発し、私は店へ降りて行き発送作業の後、今日は閉店日なので園芸デーに。池の周りの鬱蒼とした状態を岡田さんにだいぶ整理してもらいました。池の傍の大ボケの新芽が脇からどんどん出てきていて、ますます貫禄が付いてきました。木守りのような実がついに黄色く熟してポロリと落ちました。匂いをかいで見ると花梨(カリン)のような甘いにおいがしました。焼酎につけてみようかなと。
  
黄色いジャガイモみたいなのがボケの実。普通はピンポン玉位なので、これはジャンボサイズ。さすが大ぼけの実です。
店の東側のナツツバキの根元をカバーすべく、屋久シャクナゲを永楽屋さんに植えて貰いました。昨年秋より手を入れてきた店の周りの植栽が、少しずつ完成してきています。土を改良して植栽し、腐葉土でマルチングしたのですが、何も植わっていない場所を猫がトイレに使うので困っていましたが、シャクナゲがどっかり植わったので、さすがに猫も諦めるでしょう。

今朝も3℃まで下がり、黄葉がかなり進んできました。朝は冷えたものの、日中は19℃ぐらいまで上がり、この温度差とまぶしい太陽の光で、一日毎にどんどんあたりは黄色くなってきています。今年の黄葉は昨年よりも上出来です。そんな中での庭仕事は本当に楽しいです。植物は今黄葉し、これから落葉しますが、その後も冬眠しているわけではなく、むしろ根がしっかりするのはこれからの季節です。あと一ヶ月もすると地面が凍りスコップが入らなくなります。その前にすることはいろいろあります―つる植物を植えたり、球根を埋めたり、種をまいたり。目標は10月末までです。おっと、あと10日しかない!
一仕事終えて、ピッツェリア クィ・エ・ラに食事に行き、店のお二人と4人で庭造り談義など。先週末園芸教室で話題のカレックスがお好きのようです。モノトーンのモダンな建物に枯れ色のカレックスが良く合っていました。それにしても今日の店の大窓から見る黄葉風情は素晴らしく、見とれてしまいました。(進化するピザ屋は、晩秋から冬に向かって営業形態をまた進化させるらしいです。特に平日の夜は予約制になる模様なので、お問い合わせ下さい。)
その後郵便局まで歩いていきましたが、勿論信濃追分駅前から今日は文句無く浅間が見えるということも計算にいれていました。ススキの波が琥珀色の光線の中でたなびいていました。

山に向かって写真を取りまくる私の背後をビュンビュン車が走り抜けて行きました。ここを抜け道に使うのはなんとかならないでしょうか。せめて誰もいないしなの鉄道のプラットホームが歩道として使えればいいのにと思いますが、ホームへの立ち入りを阻止する看板が最近立ちました。一時間に一本の3両編成の各駅停車のためだけに、かつて特急も停まった長ーーいホームはそこにどーーんとあります。ホームと平行した道路の歩道は無く、車道と塀の間は狭いところでわずか20cm。人がその路肩を身を硬くして歩くと、車がすれ違えないのです。今まで交通量もない道でした。歩道も要らなかったのですが、いまや朝夕は通勤車の抜け道となってしまい、結構な交通量となって危険度が増しています。
夕方の地方版のニュースの受け売りですが、信州ではこの秋の雨不足でキノコの出がさっぱりで、特にマツタケは不作どころか凶作と言ってもいいぐらいだとのこと。予約が入ってしまっている観光農園や、まつたけ料理を売りにする店では、休業を余儀なくされたり、他から高いマツタケ仕入れて赤字になりながらも営業したりして悲鳴が上がっているとのことです。
駅までの道すがら、そういえば去年は這いつくばってキノコの写真ばかり撮っていましたが、今年は足元をみてもどんぐりばかり、そこで上を向いて黄葉を狙って首が痛くなってしまいました。(どんぐり、ごめん。)
 
北軽井沢の麦小舎さんより「「森で読む本120冊」 という素敵な小冊子が届きました。私も光栄にも3冊選ばせていただいたので一冊頂戴しました。袋とじのまさに手作りの一冊です。40人が選んだ様々な「森本:もりぼん」が一挙掲載されていて、この一冊が「本の森」となっています。私は森に入るとアンテナ:触覚が三本立ってしまって(つまりMAXということ)、本はとても読める状態ではなくなります(笑)。ですので森について考える本、森を感じる本というスタンスで選びました(弁解)。ブックカフェにおきますので、めくってみてください。当店では現時点で販売はしておりません。お求めになりたい方は麦小舎さんまでお出かけ下さい。しかも現在、古本小屋が出来ている様ですので、あわせてどうぞ!