otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

白い季節はお好き?

otobokecat2009-11-16

紅葉の季節の最後に雨がちだったので、ふと見上げたらいつの間にか落葉松は黄葉のピークを見ることなく裸木となっていました。黄金色となり、針のような葉が秋の斜めの日差しの中をはらはらと散る様は、軽井沢の黄葉のクライマックスなのですが、いかんいかんそこを見逃しました…。そして今朝はついに水盤に氷がはりました。いよいよ「もう半分」の季節の始まりです。ま、11月3日に雪に降られているので、今期はすでに度胸が座ったという感じですが。
軽井沢にはもちろん四季があるのですが、三ヶ月づつではなく、春から秋までの三つの季節が4月半ばから11月半ばまで7ヶ月。残りは5ヶ月がすべて冬なので、四季と言うより二季という感じです。大雑把に分けると、緑の季節と白い季節と言うことになるでしょうか。その長〜い白い季節が好きでないと、とてもこの地には暮らせません。
先週久しぶりに東京へ行ったらやはり暖かく、「寒さ」が結構体にストレスになるなということを体感しました。コートを着なくても良いのは肩も凝らないし、精神的にも楽です。年配の人には慣れないとこの寒さは相当きついなと思いました。もちろん都会には都会のストレスはありますけれど。
「寒さのストレス」に思いをはせたのは、さる土曜日に第五回目を終了した園芸教室で岡田さんの話を聞いている時でした。関東以西なら普通常緑のものも、軽井沢では落葉することがあると言うのです。枯れてしまったのではなく、冬の間葉を落としておいて幹と根が生き延びて、春になるとまた葉が出てくるという道を選んで、この地でも生きていく木があるとのこと。ここは雪が降らないので余計に冬の寒さが厳しくなっています。雪国には雪との戦いがあり、人間にとって雪国の生活はいかにも大変ですが、植物にとっては積雪はむしろいいこと尽くめだとのことです。軽井沢は雪が降らないで寒さは一級となれば、植物にとってはひたすら過酷な土地であるようですが、なにしろ簡単に移動できないので、土地にあわせて進化して生き延びようとする力が植物にはあるのです。
植物の持つ本能というか、力を学ぶことは園芸をする上で大いに参考になります。種まきの際でも、株分けでも剪定でも。園芸教室最終回では、いろいろなエッセンスを学ぶことが出来ました。
今回の園芸資材はクリスマス・ローズ。まず成長が遅いことに驚きました。どうりで売っている苗が高いわけです。育て方のコツをいろいろ教わって、今までかなり思い違いをしていることもわかりました。

昨年秋から始まった園芸教室。今年は5回行いました。来年もまた春から始まります。この春好評だった苗市もまたやっていただけそうです。乞うご期待!

以前も書きましたが、残念ながら光文社「本が好き!」は12月で休刊になってしまうけれど、そこに先月まで連載されていたナンダロウさんの「本町通りを歩こう」を再編集、加筆したものがこのたび光文社新書となりました。日本全国のブックイベントのことが取材されています。まさに足で書いた一冊で、読み応えがあります。本の未来を考える人には必読書です。当店も、小布施も高遠も載ってます。

一箱古本市の歩きかた (光文社新書)

一箱古本市の歩きかた (光文社新書)

■「追分猫日和」続篇

■ブラックでもココアとはこれいかに。真っ黒だしすばしっこいし被写体になりにくい。(亀田屋末娘)

■外猫はたくましいぞ。我が家に居ついたらしい狐君。よくよく見るとむっちり、がっちりで近く改名か?