otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

ここには自浄作用あり・・・

1月半ば〜2月一杯は人の気配がない追分です。「ひとけがない」と書いたらパソコンに「人気(にんき)がない」と変換されてしまい、縁起でもないので慌てて書き直した次第です。それでも先週末の開店日(土・日)には、12月に週4日開けているときよりもお客さんの数も売り上げも上がり、出しておいたスリッパが出払うというのは11月上旬以来であり、嬉しいです!防寒対策に身を包んだお客様がきてくださるのは本当に有難いです。現在、閉まっている店も多く、晴天でもゴルフやテニス、散歩といったアウト・ドアもままならぬ時期ですから、インドア活動が存在感を発揮できる短い期間ということになります。ライバルはスキー・スケート場です。おっと、アウトレットと温泉を忘れていましたが。都会とは違って、自家用車で移動することの多い田舎では、行き場所の少ない冬期に本屋へというのは、なかなか名案?ではないでしょうか。
翌月曜日は、カレンダーを捲るのも忘れて、いつもの「日帰り東京市場行き」でした。今回も長野からレイルホビーズさんが来て、同乗して下さいました。行きの車中の話題はもっぱらオリンピックの楽しみ方について。Oさんはさまざまな分野にかなり詳しいのですが、それに加えてなんといっても長野五輪の時に地元民でしたし、スケートについての話で盛り上がりました。
市場の結果は、あえて詳しくは書きませんが・・・惨敗。ま、こういう日もあります。しかも強気で行ったものが数口、僅差で負け、ひとつはわずか180円差で負けたのでした。逃した獲物は大きい。というわけで火曜日の作業(本の点検、掃除、値付け)がまったく無く、寂し〜い。でも「20円で負けた」という他店の方のぼやきが聞こえてきて、辛うじて溜飲を下げました。と、結局あれこれ書いている私です。番頭は文句を言いながらも、いくつか取れたようですよ。
この日(2/1)は気がつくと予報どおり雨が降りはじめていました。「早めに帰った方が良いよ!家が雪で埋まっているかもよ」と他店のMさんに冷やかされ、「古い本を積んだ車が雪道で事故を起こし〜」なんてニュースに流れたりすることの無いように」と釘まで刺されて、夕刻の雨の神保町を出発しました。
悪天のためか都内を抜けて関越道に入るのに一時間以上かかりました。次第にフロンドガラスに降りかかる雨が白くなりつつありました。都内でも積雪の可能性という予報はあたっているかも?と思いつつ、この時点では気温があまり下がっていないように感じられ、ま、どうだかねとたかをくくっていたのです。
関越道に入ると雨はすぐ白くなり、やがてまるで刺さるように降ってきます。すでに暗く遠くは見えませんが、みるみる路肩が白くなって来ました。軽食を取ろうと上里SAに寄ったら、木々もすっかり雪化粧になっていました。かき込んで早々に出発。上信越道に入るあたり(藤岡)から、白線上に雪が積もり見えなくなってきました。制限速度50km。車線変更をすると、シャーベット状の雪の山を越えていくという感じでした。暗闇から雪が白い矢がフロントガラスに差し込んでくる中を突き進み、夜間に降雪の中走るとこうなるわけですが、これがもの凄く走りにくい状態でした。
SAでは本線をふさいで、全員SAに寄らされて、冬用タイヤかチェーン装着車のみが本線に戻れるという探検作業が、まさにこれから行われるところでしたが、これから作業員を配置するというところを走りぬけ、(もちろん当方冬用タイヤなので問題はないのですが)碓氷峠を上って行きました。 
碓氷・軽井沢ICを下りて、軽井沢町までの登りのアクセス道路に入ったところ猛吹雪と路面に積もった雪に見舞われ、エンジンが唸りをあげてもさっぱり車は前進せず、降りて後ろから押したいような気分でした。ハンドルも取られて、お尻も振っていましたが、対向車線にも後ろからも車も来ず助かりました。普通だったら10分ほどの距離のなんと長かったこと。なんとか、無事上がりました。
国道18号線では、チェーンをまいたトラックが碓氷峠に向かっていました。朝は雪のかけらも無かった中を出発して13時間後、すっかり銀世界となった追分に戻ってきました。店の裏の駐車場には、綿帽子をかぶったレイルホビーズさんの車が雪の原にぽつんと。実はその駐車場に入る手前の笹薮の笹が雪の重みで倒れこんでしまって通れず、車を路上に置いたまま、笹の雪払いをする必要がありました。気温はさほど寒くはなく−2℃。雪国ほどではないけれど、積雪は12−15cmでした。雪質はパウダー・スノーでスキー場なら万々歳というところでした。「家が雪に埋まっているかもよ」と言っていたMさんの一言がふと蘇りました。夜半に降って朝起きたら雪景色ということはよくありますが、日中にここまでまとまった雪が降り積もったのは珍しいように思います。お陰さまでニュースネタにならずに無事帰り着きました。
翌朝は快晴。自浄作用大有り!澄み渡った空に光った山がくっきりと姿を現しました。
ま、まぶしい・・・雪目になりそうです。