otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

まさしく樹氷(氷の樹)

昨晩の雨は雪には変わらなかったようです。今朝は今のところ曇りです。地面の雪は増えていません。気温は−5℃。そうです、これで水分が凍らないわけがありません。よーく見ると枝という枝が5mmから1cmの氷で、すっかりコーティングされています。一般的に樹氷というのは吹雪などによって白くスッポリ木が雪と氷で覆われる状態ですが、今朝の追分の木々は樹氷とは違うのですが、その字のごとく「氷の樹」になりました。今日に限ってカメラを店に置いてきてしまって、この幻想的な光景が撮影できないので悔しい〜!日差しも無いので、凍った枝はしばらくこのまま冷凍保存?でしょうか。モミの樹などパリンパリンです。林全体が壊れやすいガラス細工のなかに閉じ込められたという感じでした。

目には見えなくても路面はおそらく凍結しています。白くないからといって油断しないで下さい。車の運転・歩行にくれぐれもご注意下さい。凍結注意!

しかも本日の天気は下り坂とのこと、この気温では雨にはならないでしょう。ちょっとどきどきの一日となりそうです。

さてさて、終日樹についた氷が融けず、雪かきならぬ氷剥がしの一日となった追分でした。
いざ店に行こうと思ったら、車のドアがまず開かない。引っぺがして入ったら、フロントガラスがびっしりと氷に覆われていて、ワイパーも利かず、暖めたり氷をかいて車を発進させてようやく店へ。すると店の入り口の笹の葉がこれまた氷にくるまれてその重みで垂れ下がり、雪と違ってはたくだけでは取れないので、のこぎりで5,6本切りました。やがて霰のような細かい氷の粒が降りだし、地面は徐々に白くなり始めてきたので、これはもう開店休業に違いないと諦めていたのですが、不思議なことに次々にお客様は見えたのでした。午後から降りだした硬い雪粒によって歩くこともままならず、普段なら歩ける距離でも、タクシーで来て頂いたお客様もいました。有難うございました。
氷の国はどうやらここだけでなかったらしく、しなの鉄道も軽井沢⇔小諸が線路が凍ってしまい終日運休したとのことです。
夜テレビで見たところによると、ここで見られた氷にコーティングされた木々のような状態を「雨氷:うひょう」と呼ぶらしく、この現象が関東のあちこちで見られたようです。気温は氷点下5℃どまりで、とても寒いというところまでは行かないのですが、普通ならこういうときは雨でなく雪になるはずです。何らかの事情で上空の気温などが雪を作る状態まで行かない場合、非常につめたい水:のまま雨として落下し、枝や地面、建築物などに接触した瞬間にそのショックで凍るということのようで、なんだか手品か化学実験のようですが、ちゃんと名前が有ったわけなのです。ウヒョー!?初耳でした。
メロジの打ち合わせにお越しいただいた内山一家とブック・カフェで話している間、東側の窓に霰があたって、ぱらん:ぱらん:という透明な音がずっと鳴っていました。自然の作り出す音とは思えないほど軽い無機的な音で、薪ストーブの傍らにいながら聞くには耳に心地よい音ですが、もし屋外で凍えながら聞いたら、気が遠くなってしまいそうなそんな幻想的な音でした。
夕方になるにつれて次第に霰は雪に変わり、それもじゃんじゃん撒かれているかのような降り方で、どんどん白くなっていきました。そんな中、店の最後のお客様は、ブック・カフェでゆっくりされていたので、こちらが帰り道がちょっと心配になってしまいましたが、なんと黒姫の方だと伺って、なるほどこれぐらいでは驚かないわけです。
何もかも氷漬け

店を閉めて、家路につく頃にはあたりはすっぽり雪化粧。また雪掻きをして、その下の氷を掻き削ってから車に乗り込み帰ってきました。山荘の入り口に車を停めてから、また玄関までスコップで歩く道を作りながら雪の中を帰宅。そんな玄関で外猫狐君が待ち伏せしていました。うう。
いやはや、一日中氷と雪と格闘していたような一日でした。