otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

『はるかぜのたいこ』

昨晩から山林を強い風が吹き抜けています〜〜〜〜〜〜。
!!!夜半に降っていた雨は朝には上がりました。

夜、遊びに出たベル公がなかなか戻ってこないので、暗闇に向かって名を呼び、耳を澄ますと、浅間山の麓に広がっている国有林の方から木を激しく揺さぶる大きな風音が聞こえてばかりで、いつもなら、林の木が出すため息のような音や、かすかに聞こえる生き物の潜んでいる気配などがまったく聴くことができませんでした。生あったかい風は水分の匂いがしました。

しばらくしてベルの「入れてコール」が外から聞こえて来て、玄関を開けるとなんときつね君の茶色い頭が突っ込んできます。そうかきつね君が玄関前を占拠していて、この家の住人であるベルが帰宅できないという情けない有様だったよう。声の元をたどると案の定ベランダの戸口の前で、うろうろしているトラ猫一匹。仕方なく裏口よりこそこそと家へ入りました。芸能人並ですな。
 
 ■図々しい外猫と、山猫を返上した臆病な家猫なり… 

風は日本列島を吹き荒れている模様。せっかくの三連休なのに、あちこちの交通機関のダイヤが乱れているようで、こうなってくると、だから車の方が安心と言う声が聞こえてくる・・・はぁ。休日の高速道の割引に泣かされている飛行機や列車が、チャンスのなかで天候で泣きを見るのは気の毒なきがします。休暇以外にも、進学や転勤などで人の移動の多い時期でもあります。皆様どうぞくれぐれもお気をつけて。


私にはこの強風は『はるかぜのたいこ』(安房直子/作 葉祥明/絵 金の星社 1980)に思えます。日頃、追分にはあまり風は吹かないからか「風が吹く」には何らかのメッセージがあるように思えてしまうのです。
いよいよ花盛りの日本列島、雪も花も葉もないー視覚的に超寂しい軽井沢は、一年で一番マイナーな時期ということになります。
裸の林の中で積もった褐色の落ち葉を踏みしめながら、時折風花交じりにもなる風に吹かれたい!という奇特な方がいらっしゃれば、是非軽井沢へお越し下さい。
追分に移り住んだ方は、おそらくこの「無」の世界が味わえる人なのだろうと。
■障子に映る裸のミズキ
■正午の気温は8℃もあるのに、風花が霰へと変わった追分です。南風と北風が上空でがつんとぶつかっているのでしょうか?

一応開店しております。こんな日は、ストーブの前で珈琲と読書はいかがでしょうか?