otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

瑠璃色の風が吹けば

初めは、どうぞよろしくの意味をこめて、手拭いをお配りしておりました。尾崎澄子さんデザインの暖簾の「ふるほん」の字を一文字ずついただいて、仙台の彦染さんという染物屋さんに作っていただき今年で4年目となります。おかげさまで今年も作ることが出来ました。さて問題の色ですが、
一年目が「ん」煙草色・・褐色の落ち葉に敷き詰められた追分の大地のイメージ
 そうです、コロニーの暖簾の色です。
二年め「ほ」江戸紫・・雨上がりの浅間山の山肌の感じ
三年目「る」山藍摺・・霧の中の樅や松などの針葉樹が灰味がかった青緑です。
四年目は「ふ」で「瑠璃色」になりました。果てしない宇宙へ続く天空の色にして見ました。これからも広く発展していくことを願って?ちょっと大袈裟ですね・・・。前の三色は澄子さんと一緒に検討しました。実はあと二色候補がありましたが、今回はあえて自分の力で考えてみました。海のない高原と言うこともあり、澄子さんが選ばれた色のなかには青系は入っていませんでした。
晴天率のいい軽井沢でも滅多にこんなに濃い青空は見られませんが、時として放射冷却できーんと冷えた朝とか、雨上がりの空などに冴えた青色が見られます。白い雲や、乳白色の辛夷の花や、山桜の枝を見上げたその先に広がる「青」です。今回はなんとなくそんな濃い青にしたかったのでした。閉塞感から脱却したかったか?いえいえ、そんなたいしたもんでは。

日頃のご愛顧と感謝の気持ちをこめて、今年もまた冬眠から覚めた4月よりお配り致します。
大変心苦しいのですが、2000円以上お買い上げいただいた方に一本ずつとさせていただきます。
 今年もまたどうぞよろしくお願いいたします。    
ーダンコウバイの黄色いつぼみがようやくほころびかけた追分にて