otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

春爛漫

月の初めはまだまだ殺風景だった追分ですが、この二週間で見事に変身しました。
気温の方は再び下がりましたが、連休中の半袖が着たくなるような暑さの方がむしろ異常で、これで例年並みと言うところでしょうか?
昨日おとといあたり、朝晩は零度近くまで下がり、吐く息も白かったです。さすがに水盤や池は凍りませんでしたけど。日中に蓄熱した分があるからでしょうか。
サクラはついに盛りを過ぎていますが、今年は辛夷の開花が不調だった代わりに、サクラは見事に開花し、しかも開花後に気温も下がったのが幸いして長く楽しむことができました。連翹、雪柳、山吹が次々に咲き、木瓜が今満開です。
店の裏手の池の端のオオボケには、ヒヨドリシジュウカラ、ウグイスが来て、赤い花をつついていきます。おかげで花はどれも破れかぶれです。昨日は番頭氏がキビタキが池の周りで飛んでいるのを発見!池のフェンスや、池の上、木瓜の樹の辺りに長く居すわっており、どうやら池の上に飛ぶ小さな羽虫がお目当てのようでした。
キビタキといえば、オスのその鮮やかなオレンジと黄色の胸の色が本当にきれいですが、声も高くて澄んだいい声です。誰かが山荘の南向きの窓ガラスを朝つついていると思ったら、なんとキビタキでした。二三日続きましたが、カメラで捕らえようと思ったら、残念ながら来なくなりました。どうやらガラスに陽が当たり、鏡のようになって自分の姿が映ったらしいです。縄張り意識の強いキビタキは、鏡に映ったわが身を、もう一羽のキビタキかと勘違いして、威嚇していたのではないでしょうか?至近距離で鳥が見られたので、こちらもびっくりしました。慌てて撮った写真がこれ↓です。
窓ガラスの外1mのところにおいてあるテーブルの上のキビタキ♂です。来ていた痕跡として、窓枠には糞がたくさん落ちていました。来なくなってちょっと寂しいですが、来ていた時期がおそらく窓の位置と太陽光線の角度がたまたま合致した少ないチャンスだったのでしょう。
そういえば、昨夏、駐車場に停めてあった車のサイドミラーにわが身を写して大騒ぎしているホオジロがいました。こちらは室内から20m先だったのでなかなか証拠写真が撮れませんでしたが、やはりミラーは糞まみれでした。我が家の猫は鏡には見向きもしないのですが、鳥には鏡の向こうがみえるのですかね。
この春は何時に無く鳥が肉眼でよく見えます。普段見逃しているだけのことなのかもしれませんが。極め付きは、二日前に飛んでいるオオルリを見ました。オオルリを探しに高峰山まで出かけて、声は聞こえても姿は見えずということがありました。図鑑で見るオオルリは色鮮やかですが、実際には光線の加減で鮮やかな瑠璃色はなかなか見えないのだそうです。紺色や黒っぽく見えてしまい、自然界ではむしろ地味な色調になり目立たないのですが、この日見たオオルリは、車の目の前の日向を雌を追いかけて右から左に横切りましたので、色だけははっきり見えました。番頭氏と私の四つの眼がはっきりと捕らえ、「オオルリ!」と叫んでしまいました。オオルリは雌に夢中で、車も目に入っていなかったという感じです。どうやら今年は「瑠璃色」に縁があるようです。
クサボケ、ついに昨日フデリンドウも開花しました。
ライラックのつぼみも膨らんできました。春たけなわです。

今日は、山と花の写真家:花畑日尚さんのトーク・イベントの日でした。最近は尾瀬の美しさに魅せられて、尾瀬仙人とも言われている花畑さん、デジタルカメラの普及でいまや誰でも写真が撮れる様になっていますが、いままでのアナログの写真撮影との大きな違いは、構図へのこだわり、被写体へのリスペクトが欠落していると。私も耳が痛い部分ですが、事実だと思います。自然相手の撮影はまさに職人技。連写なども無かった時代は、瞬時を狙ったシャッターを押すというそのことさえも、経験とセンスの賜物だったのです。花畑さんの写真に書ける熱い思いのこもった熱弁は、店にいるお客さんにまで届いたようです。
いろいろな質問も飛び交い、写真撮影のヒントもいろいろ頂き、あっという間に一時間半経過していました。今後、花畑さんのご都合もつけば、写真撮影のフィールドワークもできたらいいなと思っています。
参加してくださった皆様、有難うございました。そして花畑さん、名パートナーである奥様、遠路はるばるお越しいただき有難うございました。

ヤマケイ アルペンガイド3 尾瀬 (ヤマケイアルペンガイド)

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