otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

さまざまな選手交代

浅間山麓はマルシェが終わった翌日に入梅し、月曜はいかにもという天気でしたが、その次の日からは、雨はたまに降るぐらいで、あまり梅雨らしくない日々です。それでも雨が降るたびに、林の花選手権は、次々に選手交代です。特に今は白組の出番。ウワミズザクラにはじまりズミ、五味子、マイヅルソウ、オトコヨウゾメ、オドリコソウ、ニセアカシアもついに散って、今はヤマボウシ、ノバラとガマズミが咲いています。

そろそろ黄色組も参入してきました。一方ウグイスカグラの実をヒヨドリが狙っています。ウグイスカグラの実は葉の下につき、赤と緑は案外目立たないのですが、どうやら鳥の目にはよく見えるんですね。「赤色」が際立って見えるのかしら。
このところ東京市場へ行く時は日帰りが多く、実家に寄って泊まる事も滅多になくなっていましたが、今後トップシーズンに突入すると市場にも出なくなるので、今がラストチャンスかもと思い、日曜日に上京して、両親のご機嫌伺いに行ってきました。父の日ギフトを見繕う代わりに。
今回初めてJRバスで碓氷峠を下山してみました。追分からしなの鉄道に二駅乗って、終点軽井沢駅下車、北口5番ターミナルから片道500円【二日間有効往復900円】で所要時間も35分くらいと案外と手軽でした。
 
見慣れた碓氷バイパスも、バスからの眺めは初めて。運転手さんと反対の一番前の席に陣取り、なかなか快適なバスの旅でした。横川駅が近づくにつれて、道路端に「ドライブイン」や、「大衆食堂」という字が見えましたが、いまどき珍しい表現ですね。上信越道長野五輪で開通し、高速道路が国道から外れたところを走り、一方信越線も横川が終点となってしまい、国道と信越線の駅が接している「横川」は時代の流れの中で山の中に取り残されてしまったのです。辛うじて、このJRバスが軽井沢と横川を結んでいる絆といえる存在です。もはや篠ノ井⇔軽井沢は信越線(JR)ではありませんが、このバスは「しなの鉄道」と横川から先の「信越線」に連絡するようにダイヤが組まれています。(新幹線と「しなの鉄道」はあまり連絡していないのに。)
横川駅では東京までの切符を買い、まだ時間がわずかにあったのでアイスバーをかじって過ごし、12時に高崎行きの普通列車に乗り込みました。席はがらがらで、ボックス席を独り占め。窓側に前の席に足を投げ出して座って、妙義山を眺めたり、持ってきた新聞の切抜きや文庫本に目を落としながらのんびり電車の旅です。
■旅の友は『カザルスへの旅』伊勢英子 (中公文庫)カザルスへの旅 (中公文庫)

東京(かつては上野)軽井沢間を数え切れないほど行き来していた私ですが、「横川」は電車が峠を上るEF63を連結する間ホームに下りたりはしたものの、改札口を出たことは今まで一度もありませんでした。今回駅を出たところに「おぎのや」本店があるのを見てちょっと感激。釜めしのおぎのやの本家はここだったのか・・・と。
ホームに売りに来ていた売り子さんの「おぎのやさん」、18号線沿いのドライブイン「おぎのや」や、佐久の高速道入口にある巨大な城の様な「おぎのや」や信濃追分にある小さな釜飯販売店「おぎのや」など、さまざまな店を見ていたけれども、ここがその発祥の地だったのでした。
それはほんの小さな駅前食堂でした。
アプト式の名残り
信濃追分駅前の排水溝のふたにこのアプト式のレールが再利用されていましたが、このたびの工事でなくなってしまいました。
■おぎのや私設資料館が食堂の前にできていました。
釜飯の釜が今後エコロジーの時代にどのように変化していくかが、目下の私の関心事です。