otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

相生の地?+園芸教室告知


追分がこんなに蒸して暑いなんて!と涼しいことを期待してみえたお客様に言われてしまったこの週末でした。ごもっとも。(■ヤマボウシ
確かにここにはエアコンもなく、除湿機はあっても窓を閉める気にもならず…その上、店内の白熱球は次第に発熱するわで、涼しくなりようがない悶々とした雨の日々でした。
本日の最高気温が27℃。太陽が出ないでこの暑さ、不快指数は相当なもの。明日は28℃とのことです・・・。もっと?!
この気候に加え、深夜放映のワールドカップにやられてか、追分宿は静まり返っていましたが、お客様の入りとは別に、さまざまな出会いもありました。
土曜には、私の大学時代のテニスサークルの男友達が二人で追分を訪ねてくれました。東京からのU君とは20年ぶりです。長野からのY君も合流してくれ、信濃追分駅に迎えにいき、まず店を見てもらってから(あまり古本屋に興味はない模様)、向いの蕎麦屋「ささくら」で盛り上がりました。
三人とも年相応の老け具合でしたが、会った次の瞬間からは、もうあまり外観は気にもならずはおない年ゆえ。私は久しくOB会にも出ていないので、同期の噂話などに「へぇ」「はぁ」と花が咲きました。
サークルの夏合宿は、当時盛んだった軽井沢のテニス民宿で行われていましたが、親父さんの高齢化により数年前に閉店したとのことです。軽井沢のテニス民宿が流行った時代もあったなぁと懐かしんだけど、いまや地元民としては思い出にふけっているばかりではいられませんが。
周りの人はさぞかし煩かったのでは?ごめんなさい。それにしても「ささくら」サンは土曜日夜とあって超満員。さすがでした。

アカツメクサ            ■ニセアカシアの名残雪

今日は番頭の日記の通りですが、最近とみに縁が縁を手繰り寄せ「つながり」の螺旋構造になりつつあり、土地の縁「地縁」を体感しています。軽井沢、追分に加えて「本屋」「本」にもその力があると思います。店名は間違っていなかった、さらに立原道造の発想の確かさをつくづく実感します。今日の来客はすべてそこにつながっていました。追分を拠点としていた鉄道写真家真島満秀の写真展であり、夫人がご主人の蔵書を守った平岡篤頼文庫の開館一周年イベントのチラシをもっていらしたのが、駅舎を拠点に活動している編集者:那須さん。写真展のメンバーとも接点があり、「あらー」と声が上がっていました。
そしてもうひとりの来店者は追分に落ち着こうと決められた詩人の布川鴇さんでした。これからいろいろと立原道造について、リルケについて教えていただけそうです。
これからもこの螺旋構造はさらに広がりと深さを増していく予感があり、那須さんのご主人:画家のりんどう林蔵さんが前々からこの「地力」について力説されていましたが、まさにその通りに。
■これもまた地力

中山道69次資料館の岸本館長が見せて下さった資料の中に和宮様の行列が通った際に、婚儀を前に「追分」という縁起でもない地名がはばかられて、遠い村からこの宿場への援軍は、「相生村」へという御旗の元に集まってきたという記事がありました。追い分かれる道は、逆から見れば二つの道が合い出会うということになるということなんだそうです。昨今の様相はまさしく「あいおい:相生」だと思ったことでした。
「分か去れ」の方がより文学的にはそそるものがあるとは思います。「分か去れ」に芥川龍之介片山広子らとたたずんだ若き堀辰雄は、分かれて行く西を向いて立っていたに違いありません。もっとも、その頃の荒涼とした追分村は、十分郷愁に満ちていたでしょうが。

「花木と語らう緑の園芸教室*第二回」のお知らせ
 7月4日(日曜日)午前中10:00−12:00
 @追分コロニーブック・カフェ

◆講師:岡田英人さん(永楽屋ガーデン)
◆テーマは、「水辺の植物を楽しもう」です。
・個性的な水辺の植物でビオトープを作ってみましょう。
・水辺の植物の育て方
苔玉で小さな湿原をつくってみよう。
◆参加費は4000円
  (苔玉製作資材一式、レジメ、喫茶代込)
◆園芸教室は資材準備の都合がありますので、事前の予約が必要です。
TEL:0267−46−8088
    (但し木〜土12−17:00のみ)
FAX:0267−46−5348
メール:colony@indigo.lala.or.jp