栗の花が終わると

ドアや窓を開けると、湿気とともになんともいえない甘い香りが鼻腔をくすぐります。熱帯モンスーンのような雨/雨/雨の毎日ですが、雨の匂いもしないくらい屋外に満ちているこの匂いは、栗の花が発しています。

咲き始めから二週間ほどたち、そろそろ花期も終わりとなり、茶色く変色した毛虫のような花柄が落下し始めました。となると、そろそろ梅雨も終わりでしょうか。
6月の終わりに上田のデッサン館へ行った時、立原道造展の開催中の展示室の窓から、雨のなか栗の花が満開なのが見えましたっけ。まもなく追分でも満開になりました。まるで白い噴水が吹き出たようにみえます。

雨降りの日が続く間に、白い花が咲いては、終わってしまいます。今年のスイカヅラは特にあっと言う間でした。池の端ではユキノシタが終わり、今はドクダミが咲いています。オカトラノオのくるんとした尻尾も白くなってきました。
わずかな晴れ間に外に出てみると、ついにキリンソウの花の中央がパッチリと開き始めているではありませんか。高温にも負けない丈夫なキリンソウの開花は、まさしく夏の兆しです。
そしていつの間にかハルゼミが鳴いていないのに気づきます。自然の時計は止まるということをしませんね。

写真展を開催中につき、通常なら閉店している月〜水も今週は開店しております。
足元の悪い中、遠路はるばる乗り継ぎながらお越しいただいている方もあり、真島写真の人気は凄い！
「きて良かったです」と言って下さって本当に有難いことです。
「日和」イベント欄にも掲載されました。