otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

夏の訪れは氷粒とともに

真島満秀鉄道写真展も残すところ後3日となりました。連日の雨降りのなかをほぼ切れ目なく来店のかたがみえており、新聞に載ったタイミングのよさもさることながら、鉄道のある風景写真への関心の高さがうかがえます。写真集、2L写真ともに売れ行きも好調です。思い切ってやってみてよかったとつくづく思います。
ちゃんとした照明設備もない場所ですが、建物の木材と漆喰、窓外の緑色と多くの本棚に囲まれるなかで、よりその存在感を漂わせているのはさすがです。真島氏の写真の持つ情感と言うか空気が、写真から立ち上ってくるかのようです。


さて、今日は雨だけでなくなんと雹(ひょう)が降りました。直径1cmほどの氷の粒が、窓や壁にあたりぱらんぱらんと音を立て、地面にたたきつけられてぽろんぽろんと跳ね上がり騒々しいこと。降っていたのは数分でしたが、かなりドラマチックな光景でした。
幸い庭木などには影響はなかったようですが、畑の作物や果実などに影響が出なかったかがちょっと心配です。水田の水温も一気に下がっただろうなあ・・・。
その前後は激しい雨でしたので、池がほぼ満水となってしまいました。夕刻店を閉めて帰宅してみるとブレーカーが落ちて停電していました。暗くなるまでに復旧できました。ひどい災害に見舞われた地域もあることを思うと、この程度で収まれば良しとしましょう。

それにしてもあたり一帯に溜まっていた水が、いくら火山岩の水はけのいい土壌とはいえ、全部地中に浸透していったわけで、ここには下水はないので、地下ではあの水はどうなったんだろうかと不思議な気がします。
地表では、低いところへ低いところへと落ちて伝って流れていきます。このあたりはアスファルトや建築物がいかんせん少ないので、地表に落ちた雨はわりとすぐに地下に浸透していくわけですが、地面の下に岩盤などあれば下に浸透できず、低いところに流れていき、また地下水脈に合流すれば一気にかなりの勢いで下っていくだろうし・・・。
以前高尾幸男先生と碓氷峠熊野神社の前の分水嶺で水を撒いてみたことを思い出しました。やがて川にたどり着くとすると、ここだと千曲川経由、最後は日本海へ?一粒の雹の旅のゆくえは一冊の本になりそうです。

カンゾウが咲き始めました。こんなに立派な花ですが、一日でしぼんでしまいます。
朝晴れ間が見えたとき、かすかに林の向こうからジーと夏蝉の声が聞こえたような気がしました。夕刻、嵐のような雷雨の後には、ヒグラシが。いよいよ夏の訪れが。しかしいまだに氷に縁があるとは!
そろそろあちこちの別荘も開き始めています。灯りがともるようになりました。シーズン開幕です。