otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

鍵穴に鍵がはまった朝

otobokecat2010-08-30

日に日に陽が傾き、林の中に陽が差し込むようになった昨今、晩夏を肌で感じていましたが、今朝は今までとは違う、カチッと秋の扉が開いたような朝でした。

紫の山肌もくっきりと見えていますし、空色のクレヨンより青い空の色、朝露が残る草むらには、ここにも青い露草が群れて咲いています。数日前に石尊山に皇室の方がたが登山されたとのことですが、今日のような透明な空気こそ、味わっていただきたかったなと思いました。登山道入り口までわずかに100mのところに住んでいるというのに。何も知らなかったのでした。

蝉も鳥も鳴かない静かな朝、わずかに虫の音がジ、ジ、ジ、ジと聞こえます。青い空にむかって腕を伸ばしてカメラを構えていたら、カメラを持つ手にトンボが止まりました。そういえばトンボは鳴きませんから、トンボの季節は静かな季節ともいえます。虫たちにはせわしい頃となりました。
そういえば昨晩、テラスの灯りに羽音も煩く突進してきたのは、立派なカブトムシの雌。灯りを消して森に返してやりました。人工の灯りに誘われている暇はありません。早く相棒見つけるように。秋の入り口を風流に思うのは人ばかり、生き物にとっては黄色信号がともったようなものでしょう。

(私信)おかげさまで蜂刺されも落ち着き、猫の怪我も収束しました。但しあいつは私の投薬を徹底的に阻止したお陰で、私は別の意味で傷だらけになりました・・・。
そして撃沈したはずの蜂の巣には、な、なんと蜂が舞い戻っています。その根性に脱帽し、冬まではその通路を通るのをやめにしました。もしかしたら、元の住人ではなく空き巣狙い?かも知れませんが、あと3ヶ月で厳冬期ですからね。それまでどうぞご自由に!

そろそろ気温が上がってきたらしくセミが騒ぎ出しました。今日は月曜日ですがまだ辛うじて8月。そら開店、開店! 後二日で〜す。

【昨晩の枕本】新編 燈火節
   『新編燈火節』片山廣子 月曜社 2007/12
夏の終わりに読みたくなる頁があるのです。