otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

蜂の家


北向きの窓は日本ではあまりポピュラーでは無いかもしれませんが、実は窓外の景色を見るなら北向きがベストなのですよ。天気のいい日には、一日中太陽が当たっている景色を見ることができるから。南向きの窓は日差しは入るかもしれませんが、軒が出ていないとまぶしくて、案外景色はよく見えません。(都会ではむしろその方がいいのかもしれませんけれど。)
本当のところは、その窓の先には浅間山があるんですが、道路からの10mほどの林地は、コナラやサクラ、栗、ヤマグワ、ツリバナ、ダンコウバイなどの落葉樹が自然に生えているため、真冬以外はその木立で山は見えません。
この家を建てたときには、北側に広がる国有林は高さ10m以上の松が林立して、ここからは山の気配すらわからなかったのでした。何時の日にか伐採される日もくるかもしれないと密かに期待して、建築士が断熱効果が薄れるので反対した北向きの出窓をあえて作ってもらったのです。その15年後の9月6日の台風で国有林の植林の松は手入れがされていなかったため、壊滅的な被害を被ったものの倒木が処理されて見たら、浅間山が見渡せるようになったのですね。我が家も相当ひどい倒木の被害がありましたが、結果的に山が見えるようになったんです。車はかなりへこんだものの、人的な被害は無かったため、今では私はあれは神風だったかと思っています。ドミノ倒しで90%の樹が横倒しになりました。自然の力とは本当に凄い。

さて前置きが長〜くなりましたが、私のパソコンはその北向きの窓の脇に有ります。パソコンに向かいつつ、ふと窓に目をやると、窓の外に野鳥でも蝶でもトンボでも無いものが、秋の日差しを浴びてぴゅーぴゅーと頻繁に飛びかうのが見えました。窓のすぐ近くに水盤が置いてあるので、野鳥観察もよくできるのですが、今回は鳥ではなくもっとかなり小さいものがすばやく飛ぶのでよく見えません。気になって外に出てみたら、その物体はどうやら虫で、家の板張りの隙間に向かってまるで吸い込まれていくように入っていくのと、出て行くのがいます。どうやら小さい蜂のようです。その板張りはちょうど風呂場の外側に当たりますが、そういえば夏の間風呂に浸かっていると、なんとなく羽音のようなものが聞こえていたので、どうやら風呂場のあたりの家の隙間に蜂の巣ができているみたいです。蜂は先日刺された鉢ほどは大きくなくて、攻撃も今のところしてきません。プロパンの配達の人が通る時などどうなんでしょう?そういえばこのところはもう羽音はしませんが、蜂は頻繁に出入りはしているので、夏は巣の中の温度を下げるために風を送っていたんでしょうか?
ここ数日の気温はだいぶ下がっています。なんと本日の最低気温は2.5℃だったとのことです。昨晩、大賀ホールのコンサートに出かけての帰り、午後九時半頃の国道の温度表示が「5℃」だったのでびっくりしたんですが、結局2.5℃迄下がったとは!!どうりで一気に虫の音がしなくなりましたし、蚊もいなくなりました。蜂が静かになる日も近いかと、今は静観しています。まさか巣を狙ってクマとか、壁に突進して来ないでしょうね?

昨日のコンサートは「軽井沢を愛した堀辰雄に捧ぐ」というタイトルで、御養女:菊地和世さんの妹さん霧生トシ子一家、姪御さん、甥御さんたちによるもので、クラシック、ジャズ、詩の朗読、タップダンス等かなり盛り沢山の内容のコンサートでした。音楽一家なので驚きました。
このコンサートは堀多恵さんもとても楽しみにしておられたということを和世さんから伺っていたので、行けるものなら行きたいと思っていました。チケットは持っていたものの、我々は義父のこともあっていけるかどうか前日までわからない状況でしたが、数日前に退院でき、妹が応援に行ってくれたお陰で、コンサートに行くことが出来ました。(感謝)
5時きっかりに店を閉めて向かいましたが、ホールには追分から来た人も多くみうけられ、また店のお客様や知人も多数。会場もほぼ満員で、これだけの人が一堂に集まるというのも、堀一家の人徳というか、土地の力ではないかとしみじみ思いました。
あまり詳しくない私でも知っているナンバーが次々に演奏され、それにジャズはアレンジも自在ですから大いに盛り上がりました。たまには生の演奏を聴くのも良いですね。予定を30分オーバーして9時に終了。その30分後にはもう自宅にいたのですから、これは田舎生活のの良いところです。都会ではこうはいきません。
以前緑陰講座で堀辰雄と音楽についての考察を取り上げたことがあり、堀辰雄はかなりのレコードを持っていたようです。堀辰雄の好んだ「ブランデングルグ協奏曲」を店内でもよくかけていました。開店時は大体バッハですが、たまにはジャズで始まるもいいかと今日は一日中ジャズを流してみましたよ。

■9月25日コンサート
 ピアノ:霧生トシ子(和世さん妹)
 ピアノ:太田寛二
 ボーカル:霧生ナブ子
 トランット:ジェームス・ゾラー
 太鼓、タップ:デビット・ギルモア
 ベース:増原巌
 ドラムス:横山和明←この方はかなりいけますよ。
 ファゴット:霧生吉秀(多恵さん甥)
 ソプラノ:太刀川悦代(多恵さん姪)
 朗読:太刀川亜季
 司会:岩波洋三

夜半から雨が強くなっていますが、ちょっと(正確には:かなり)寒いけれど、キノコには恵みの雨です。23日の雨のあと、追分はにわかにキノコの山となっています。キノコ祭りのキノコ汁製作のために、10月初旬にかけてはキノコの出現は必須です!しばらく夜は特に「雨乞い」です。