otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

住みやすい町

月曜は今週もおきまりの中央市行きでした。この日の朝はかなり冷え込んだとみえて霧氷がきれいでした。朝日が霧氷を解き放していき、氷の粉が朝日の中に降りかかる様は、限られた場所でしか見られない光景です。そんななか、子どもたちが頬を赤く染めながら登校していきます。月曜日は何かと荷物も多いけれど、白い息を吐きながらちゃんと右側を歩いていきます。彼らは登下校時にう道であうと挨拶をしてくれますが、東京にいたときは滅多にありませんでした。先日会った方は子どもたちに挨拶される前に自分から先に言ってやろうとムキになっていると言って笑っていました。もっとも歩いている人が少ない田舎だからできるのかもしれませんが。
18号線を西から軽井沢方面に向かうと、中軽井沢の先に軽井沢中学校があります。さらに離山の向こうに軽井沢高等学校があります。中学・高校は、この広い町に各一校しかありません。(小学校は3つです)路線バスのない現状で、通学手段は自転車、徒歩になります。最寄のしなの鉄道は線路からは近いものの、駅はだいぶ離れています。朝ー10℃以下になる日も有る軽井沢で、自転車通学するのは相当な勇気が要ります。学校まで親が自家用車で送るのはむしろ奨励されているとのことです。うーんこれはどうなんだろう。ちなみにアメリカでは、スクールバスが一般的でした。日本だと幼稚園がバス通園ですが、アメリカではむしろ幼稚園は親が送っていました。軽井沢のような人家のまばらな車社会の土地では、もう少し通学の方法に工夫がいるのではないでしょうか?せめて義務教育のうちは、スクールバスの運行を検討したらよいのにと思います。ヘルメットを被って大荷物で零下10度の凍った道を歩く子どもたちを車内から横目で見ながら、ヘルメットを被らせるくらいなら、せめて朝だけでも町内循環バスを通学に使うというのはどうかなと思います。役場や病院も朝八時には開いていないでしょう。健康保養施設:木漏れ陽の里も、スーパーマーケットも朝早くは開いていません。大人がバスを使うのは登校時より一時間はあとになるとお思います。
追分に有る西部小学校に通う子どもたちは増えていると聞きます。この子どもたちが進学すると、この町には私立校がないので基本的には全員軽井沢中学へ進む訳ですから、素人考えですが、町内を横断している18号線を行ったりきたりするバスさえあればいいのになと思います。

火曜に所用があったので、買った本を載せた車と番頭を見送り、私は東京に残り、火曜の夕方に新幹線で戻ってきました。門限があるわけではないものの、日没になると人の気配も無く(白昼でも無いか・・・)懐中電灯が必需品という場所なので、おのずと家路を急ぐ感じになります。
大宮を17:10に発車するあさま535号飛び乗りました。今の時期はE席に座ると日没の富士山が見られる確率が高いのですが、この日も雲ひとつ無い晴天だったので、案の定発車後すぐに窓外にくっきりと茜色の空に富士山のシルエットが見られました。(実は月曜日の上京時にも関越道から右手前方に真っ白い富士山が良く見え、富士山づくしです。)やがて山並みの向こうに消えていきました。
そして窓の右端をみると今度は浅間山のシルエットが見えます。黒斑山と浅間山のセットとたなびく煙ですぐにわかります。高崎につく頃(17:35)には浅間山は窓のほぼ中央に。追分(南)から見る台形よりも高崎(東)からは△に近い山形にみえます。先日高尾さんから伺った浅間山の成り立ちが、こちらからみるとより想像しやすいようでした。黒斑山の稜線を空へと延長していくと浅間山の原型が見えてくるようです。しかしその今は無い部分が全部吹き飛ぶ、あるいは崩れたと思うと驚くべきことです。霧島山の溶岩ドームなどの映像を見るにつけても活火山の威力は凄いなと思いました。
高崎をでてしばらくして浅間山はまた窓の右端に消えていきました。あたりもとっぷり暮れてきた頃最初のトンネルに入りました。さあ、あの山の麓に帰ろう・・・。

野草雑記・野鳥雑記 (岩波文庫)

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天文屋渡世 (大人の本棚)

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