otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

冬の牙のむこう

otobokecat2011-02-16

よりにもよって数少ない開店日だというのに、大雪が降りました《涙》。その足元が悪い中をお越しいただいた皆様には感謝、感謝でした。まさしくサポーターです。
「今年は雪が無〜い」と言っていたので罰が当たったか、月曜夜から火曜にかけて追加が降り、今のところ雪はばっちりあります。吹き溜まりには30cmくらい。長靴をはかないと雪が靴の中に進入します。猫の足の長さ以上にあるため、猫は軒下や雪をかいたところを選んで歩いています。雪の原を歩くのはキツネやイノシシにも少々きついのでは?なんとかなるのは馬や鹿くらいです。
(北軽井沢の麦小舎さんからのお便りによるとやはり山の向こうはこちらの倍はあるようで、ざっと70cmほど、すっかり埋もれているらしい。さすが北側です。ですから30cmくらいで嘆いていてはいけません。)
月曜、水曜は良く晴れて気温も5度くらいまで上がり、屋根や木の上の雪は太陽光線で少し融けました。このあたりの家は雨樋がないため、屋根の雪どけ水はそこらじゅうから落ち、沢山のツララを作りました。家の北側は非常に危険な風情です。1−2mほどになりました。落ちてくるとあっけなく折れますが、ずらっと並んだところはさながら冬の牙に見えてきます。

サメの歯のようなツララのカーテンを写真に収めようと青い天を仰いだら、冬の牙の向こうにかすかに虹が見えました。
午後、飲食店組合の総会のお知らせを徒歩で配って歩いたら、日が傾いたとたん路面は凍り始め、歩くところを選びながら、自らの足元に気を配って、林道では路肩にうずたかく掻いた雪が積まれているので行きかう車にも気を使ったためいつもの倍ほど時間がかかりました。こういう中で仕事の郵便やさんや宅配業者さん、生協さんの配達には本当にご苦労様ですと言いたいです。《感謝!》
■大橋健三郎エッセイ集『心ここに』松柏社1998を読んでいます。大橋先生もまた追分人のお一人です。追分村の有り様を模索するために、時折追分人の書いた本のなかにもぐって行くのです。
追分を愛した多くの人といえども、地元民、疎開体験のある方を除いて、この真冬の追分を体験した人はあまり多くないはずです。ソウ考えると堀辰雄夫妻や立原道造などはやはり別格です。河村目呂二夫妻も。

■油屋敷地内の堀辰雄の家《手前》
■メロジの書いた雪の浅間山《複製》in colony