otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

郭公と霧と

タラの芽のてんぷらからわずか一週間。どうもこの間、時間が早回しだったようでした。あっという間に緑化が進み、緑に取り囲まれたという感じです。コナラ、樅、ヒノキなどの花粉も撒き散らされているらしく、水溜りには薄い黄色の粉が浮いています。車も黄粉まぶしの如し。
本日は今年一回目の追分散歩、講師はお馴染み森林インストラクターの高尾幸男さんです。空模様が怪しいらしいということもあって短時間の屋外の自然観察としましたが、結果的に大正解。観察時はなんとかうす曇りでしたが、コロニーへ戻って、お茶をお出しして講義を伺っているうちに、雨が降り出しました。室内から見る雨に濡れる若葉もまたオツなものでした。
今年の散策は「本のまち・軽井沢」らしく「本を持って森にでよう」ということで、座学には軽井沢の自然を扱った本をお持ちいただき、まさしく本屋が行った自然観察会でした。事前の準備を沢山していただき高尾さん有難うございました。
様々な草花を観察しましたが、一番今日の一推しはそろそろ梅雨も間近ということで、葉陰に清楚な乳白色の花を咲かせていたオドリコソウ。これほど曇天の似合う花も少ないのでは?白い藤の花も綺麗でしたが、これからは白い花が次々と咲きます。
一方、地味なきゅうりグサの小さな花も、よーくルーペで見てみるとなんとも愛らしい。いやになるほど生えているスギナをちょっと見直してしまう話や、意外に気がつかなかった落葉松の雄花と雌花など、わずか一時間の野外観察でも様々な新たな発見がありました。
梅雨間近といえば、今週はカエルの大合唱に出くわしましたが、今日御代田で田植えをしたばかりの田んぼも見ました。水をたたえた田は鏡のよう。地震で田植えのできないところも全国に多々ある今年は、こんな小さなことにも感謝の気持ちが湧いてきます。長野県でも栄村では田に亀裂が入りいたんでしまい、水を張る事ができず田植えを断念した田も多いそうです。悔しい思いの方も多々おられるのでしょうね。

同じく今週は郭公の♪カッコウも今年初めて耳にしました。ハルゼミが煩くなってくると♪カッコウも掻き消えてしまいますが、今年はまだハルゼミは聞いていません。
午後は時には強く雨が降ったりしました。夕方にかけてみるみる気温が下がり霧がまいてきました。これで緑がまた一段と濃くなりそうです。