otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

緑のピアノ

台風は何時の間にか低気圧に変身してしまったらしく、風はさほどひどくなく、暖簾も看板もすっ飛ばなくて良かったです。
いつもの事ながらビッグイベントの翌日は、少々気が抜けている我々。開店に備えてブックカフェを復元すべく少し早めに行ったら、玄関で雨宿りしている野良猫が迎えてくれました。一方、車を止めてふと見るとでっかいキノコ!がニョキッと2本草叢に・・・猫とキノコと言うまさしくこの村の二大キャラクターの出現に、寝ぼけている場合ではないと叱咤激励されてしまいました。
椅子を片付け、本棚を元の場所に戻し、縛った本を本棚に詰め、洗った食器を棚にしまい無事定刻に開店。あけたものの小雨ならともかく、ここまでぼしゃぼしゃ降るとどうなんだろう・・・と思いきや、「こんな日だからこそ、ここに本屋があってよかった」と言ってくださるお客様が次々と覗いて下さり、まさしく晴耕雨読日。うららかな好天の日よりもむしろ売り上げがあったりするのです。
窓外ではすっかり出揃った緑の葉がまるで鍵盤をたたくよう一枚一枚お辞儀。緑のピアノは終日音楽を奏でていました。たっぷりの水を得た草叢は一日で一層茂り、コナシやボケ、ヤマブキの花は雨に散らされていきました。
ランチ用にピタパンさんにサンドイッチを買いに行ったら、タイル屋さんのスタッフの皆さんがデッキで雨をサカナに酒盛りならぬお茶会中。サンドイッチができるまで混ぜてもらってお喋り。雨天もまた楽し。
昨日のイベントで茶菓子を担当してくれた藤田九衛門商店の藤田君が、夕方器を取りに来てくれました。昨日のお菓子は、蕎麦モンブランと白南京のお餅でした。珈琲と和菓子の組み合わせもなかなかですよ。お菓子の感想をチェックしたり、古本で新メニューを勉強したりとなかなか研究熱心。その藤田君によると本日の星野のマルシェは台風で中止となったそうです。
雨もそれなりに楽しめるとは言いながらも、ゴルフやテニスを前々から予約をとって楽しみにしてきた人や、マルシェなどの屋外イベントの準備をしていた人にとってはちょっと残念な雨天で、とても緑のピアノを楽しむ気分ではなかったでしょうね。
そういえば今朝外に出たらプーンと硫黄の臭いがしました。大雨だと山頂の空気がたたき下ろされてくるのかもしれません。勿論山の姿は終日見えず。まさかまた白くなったりしていないでしょうね。五月もそろそろお終いです。

■『あめがふるときちょうちょうはどこへ』 (世界の絵本ライブラリー)メイ・ゲアリック, レナード・ワイスガード, 岡部うた子訳 金の星社 1974
あまがさ (世界傑作絵本シリーズ)
■『あまがさ』 (世界傑作絵本シリーズ)やしまたろう 福音館書店 1963