otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

都会の空気

昨日は半年ぶりで、東京の市場に出てきました。
来週が休会ということもあって、盛況でした。本屋さんもたくさん見えて、久しぶりの挨拶ができました。入札のやり方を忘れるほど久々の参戦ということもあって、結果的に市場では落札はひとつのみでしたが、梱包資材を買ったり、銀行で通帳を更新したり、行きつけの店で買い物をしたりすることができ、東京行きは充足しました。
歩いて買い物ができるのが都会のいいところです。田舎では、普通の当たり前のこういうことができません。それにしても東京は暑い。いつも以上にたまたま温かい東京だったようですが。今回もこの温度差に番頭はやられてしまったようです(笑)。

本の取次店にも寄って、久々に新刊をあれこれと見ることもできました。最近、大型化していることもあって、新刊本屋はどうも苦手で、むしろ取次店の愛想のないラックや平積みの本の空間の方が心地よいのです。
こういう新しいものも出ていました。へえ…

つるとはな

つるとはな

編集の松家仁之さんは、北軽井沢のブックニックで講演されていました。「創刊号」とあるので雑誌かと思いきやそうでもないらしい。某デパートの宣伝のみであり、「暮しの手帖」のようなかたちですね。この先これはどうなっていくのでしょうか?

夕方、落札した本を積み込んで、日の暮れたネオンサインがまばゆい東京を出立。神保町を出てから、練馬で高速に乗るまでが結構かかり、つい助手席で転寝をしてしまいましたゴメン、ドライバー。

実は今日は、市場に来る前に都内の買い取りに一件寄ってきたのです。落葉の進んだ霧の追分をいつもより一時間早く7時に出て、紅葉の絵巻物を巻き戻すように山を下りました。横川あたりが錦秋のピークでした。この巻き戻しドライブは季節の変わり目には楽しめます。
帰りは横川は月夜でした。路肩の温度計は8℃くらい。
九時を回る頃に軽井沢町に戻ってきて、国道18号線に入ったところの温度計は4℃でした。やっぱりね。
寒さもあることながら、ここでは九時ともなればガソリンスタンドも閉まろうかという時間で、ネオンのまばゆい東京から戻ると、軽井沢の夜の暗さが一層際立ちます。

すでに虫一匹鳴くこともなく、最終の油や(11月2日)に泊まられた方が、「久々に音のない空間にいました」とおっしゃった意味が理解できました。

そうなんです、すでに色も音もない追分です。

遺言: 対談と往復書簡 (単行本)

遺言: 対談と往復書簡 (単行本)