otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

初仕事

松の内に4日も店を開けました。暖簾をくぐってくださった方、有難うございます。これといってご利益も、お年玉が出るわけでもなく、申し訳ございません。
ただ「開けましておめでとう」でございました(笑)。
ごんざさんも、ささくらさんも、ままごと屋さんも、寿美やサンも閉まっている村中で、たった一軒玄関を開けるのはたいそう心細いことでしたが、今は開けてよかったと。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今後は、春先まで、例年どうり週末と祝日の営業となります。12:00頃-17:00頃

今年に入ってまだ一週間ですが、ずいぶん日が延びてきたと感じます。最短はもちろん年末に過ぎているわけですが、ようやく実感できます。早朝に弱い私としては、閉店時17:00が一番分かり易いです。これからどんどん日が長くなって行くかと思うと、寒さはまだまだ続きますが、気分もだいぶかわります。

5・6日と私用で東京に行っていました。都内の正月気分は、はやくもお終いでしたが、小中学校がまだ冬休みの最中で、町・とくに駅には子供連れの人が沢山いました。
これから、成人式、センター試験だ、私立の受験だ、卒業式、入学式と、若い人にかかわる行事が続きます。子育ての時期を過ぎ、あのころの慌ただしさをもう忘れてしまいましたが、この時期は悲喜こもごも、何とも言えない気持ちになります。

東京から冷凍庫の追分に戻り、初仕事?は、樹の上の猫を降ろすという仕事でした。
迎えに来てくれた番頭氏が、日中大変だったというので、何事かと思ったら、唯一の外猫クロキチが、昨夜何か(別のネコあるいはそれ以外の生き物(キツネ?))の襲撃を受けたらしく、家の北側のコナラの樹に上ってしまい降りてこられず、役所に聞いてみたものの、救いの手が得られずそのままだというのです。
この日は東京は雨でしたが、なんと軽井沢もこの時期にめずらしく一日雨だったとのこと、その中で濡れそぼっていたらしいのです。翌日からは冷え込みが戻るとのことだし、このままではもたないだろうと思い、車を降りるとすぐに捕獲作戦に出ました。
あたりは真っ暗で、猫もまた真っ黒なので、さっぱり見えないものの、呼ぶと木の上からか細い声が聞えてきました。「頑張ったね、いい子だから降りておいで、ご飯食べよう」などとあれこれと甘いささやきを大声で呼びかけて、ようやく5m位の二股ところまで下がってきました。しばらくして、3m位まで後ろ向きに降りてきたので、捕虫網を手向けて、この中へ入れと差しだし、それで突っつく感じで、何とか手の届くところまで落として、ようやくびしょ濡れの塊をゲット。でも手のひらに当たったおなかのところは温かく、様子もしっかりしていたので一安心。タオルでくるんで拭きあげましたが、ぶるぶる震えていました。外傷はなさそうでした。
家猫ベルももはや威嚇しないので、家に連れて入り、穴をあけた段ボールの箱にペットシーツをひいて、キャットフードの入った皿と一緒にクロキチを入れて、外に出ないように重石をして、部屋の隅に置いておきました。
いつもなら、にゃあにゃあうるさいやつなんですが、ご飯をがつがつ食べたら、少し自分をなめていたので蓋をしておいたら、疲れたのか、やがて眠ってしまったらしく、箱から音がしなくなりました。
結局一晩騒ぎは起きず、翌日、恐る恐る箱を開けてみると、目をぱっちり開いていたので、ベランダの黒キチの古セーターをひいた箱(クロキチの宿)へ移しました。いやはや。無事で何より。

猫は木から下りることが苦手というのは本当でした。消防士さんが助けてくれたという美談も聞いたことがあるけれど、我が家には消防士さんはきませんでした。「初猫仕事」でした。

黒ねこのおきゃくさま (世界傑作童話シリーズ)

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